43 / 66
43
しおりを挟む
*
(あ、来た~!)
私に気付いて、KRさんは手を振ってくれた。
「お待たせ。また君の方が早かったね。」
「わ、私もついさっき来たばかりです。」
そんなの、嘘に決まってる。
もうコーヒーも三杯目だよ。
早く会いたくて、ついつい早く来てしまうんだ。
ちょっと恥ずかしかったけど、寺田さんに話を聞いた後すぐに、KRさんにメッセージを送った。
断られないかとドキドキしたけど、KRさんは簡単にOKしてくれた。
「早速だけど、話したいことって、何?」
「あの…差し出がましいとは思ったんですが、会社にウェブ小説をよく読んでる人がいるんで、その人に、投稿した作品がよく読まれる秘訣、みたいなものを訊いたんです。」
「そうなんだ。気にかけてくれてありがとう。
それで、どんなこと?」
私は寺田さんから聞いたことを話した。
ただ、作品についてのことは後回しにした。
「えーっ!?表紙なんかで変わるのかな?」
「はい、綺麗な専用のイラストの表紙があると、目に止まるらしいです。
今のはサイトから借りてるんですよね?」
「うん、表紙がないとあまりにも素っ気ないと思ってね。でも、綺麗なって…少女漫画風なのものってこと?」
「まぁ…そんな感じかもしれませんね。」
綺麗なイラストとしか聞いてなかったから、実際、私にはよくわからない。
でも、恋愛小説に合うとしたら、やっぱり少女漫画っぽい方だよね?
間違っても少年漫画じゃないでしょう。
「多分…僕には描けないなぁ。」
しんみりとした声でKRさんが呟く。
(あ、来た~!)
私に気付いて、KRさんは手を振ってくれた。
「お待たせ。また君の方が早かったね。」
「わ、私もついさっき来たばかりです。」
そんなの、嘘に決まってる。
もうコーヒーも三杯目だよ。
早く会いたくて、ついつい早く来てしまうんだ。
ちょっと恥ずかしかったけど、寺田さんに話を聞いた後すぐに、KRさんにメッセージを送った。
断られないかとドキドキしたけど、KRさんは簡単にOKしてくれた。
「早速だけど、話したいことって、何?」
「あの…差し出がましいとは思ったんですが、会社にウェブ小説をよく読んでる人がいるんで、その人に、投稿した作品がよく読まれる秘訣、みたいなものを訊いたんです。」
「そうなんだ。気にかけてくれてありがとう。
それで、どんなこと?」
私は寺田さんから聞いたことを話した。
ただ、作品についてのことは後回しにした。
「えーっ!?表紙なんかで変わるのかな?」
「はい、綺麗な専用のイラストの表紙があると、目に止まるらしいです。
今のはサイトから借りてるんですよね?」
「うん、表紙がないとあまりにも素っ気ないと思ってね。でも、綺麗なって…少女漫画風なのものってこと?」
「まぁ…そんな感じかもしれませんね。」
綺麗なイラストとしか聞いてなかったから、実際、私にはよくわからない。
でも、恋愛小説に合うとしたら、やっぱり少女漫画っぽい方だよね?
間違っても少年漫画じゃないでしょう。
「多分…僕には描けないなぁ。」
しんみりとした声でKRさんが呟く。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
姉の代わりでしかない私
下菊みこと
恋愛
クソ野郎な旦那様も最終的に幸せになりますので閲覧ご注意を。
リリアーヌは、夫から姉の名前で呼ばれる。姉の代わりにされているのだ。それでも夫との子供が欲しいリリアーヌ。結果的に、子宝には恵まれるが…。
アルファポリス様でも投稿しています。
ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました
宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。
ーーそれではお幸せに。
以前書いていたお話です。
投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと…
十話完結で既に書き終えてます。
メリザンドの幸福
下菊みこと
恋愛
ドアマット系ヒロインが避難先で甘やかされるだけ。
メリザンドはとある公爵家に嫁入りする。そのメリザンドのあまりの様子に、悪女だとの噂を聞いて警戒していた使用人たちは大慌てでパン粥を作って食べさせる。なんか聞いてたのと違うと思っていたら、当主でありメリザンドの旦那である公爵から事の次第を聞いてちゃんと保護しないとと庇護欲剥き出しになる使用人たち。
メリザンドは公爵家で幸せになれるのか?
小説家になろう様でも投稿しています。
蛇足かもしれませんが追加シナリオ投稿しました。よろしければお付き合いください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる