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「……どうしたの?」
「柊司さん…ひとつだけお訊きして良いですか?」
声が震えないように、私は懸命に平静を装って話した。
「良いけど、何?」
「私に隠してること…もしくは嘘を吐いてることはありますか?」
私の質問に、柊司さんは沈黙した。
それは、隠し事か嘘を吐いてることがあるってことだ。
そのことはわかっていたけれど、やっぱりちょっとショックだった。
「……タクに訊いたの?」
え?どういうことだろう?
でも、それって、やっぱりあるってことだよね。
どうしよう…なんて言えば…
「ごめんね。最初からちゃんと話せば良かったね。」
私がなんて言おうか考えてるうちに、柊司さんがぽつりぽつりと勝手に話し始めた。
「そうなんだ。僕には忘れられない人がいる。
だから、僕は誰も愛せない。
僕の心は、まだその人に向いているから。」
(えっ!?どういうこと!?
忘れられない人…って、それじゃあ、柊司さんの好きな人は八重樫さんじゃないってこと!?)
「……詳しく教えて下さい。」
訊くのは怖い。
でも、やっぱり知りたい。
それがどんなに辛いことだって、柊司さんのことならなんでも知りたい!
「柊司さん…ひとつだけお訊きして良いですか?」
声が震えないように、私は懸命に平静を装って話した。
「良いけど、何?」
「私に隠してること…もしくは嘘を吐いてることはありますか?」
私の質問に、柊司さんは沈黙した。
それは、隠し事か嘘を吐いてることがあるってことだ。
そのことはわかっていたけれど、やっぱりちょっとショックだった。
「……タクに訊いたの?」
え?どういうことだろう?
でも、それって、やっぱりあるってことだよね。
どうしよう…なんて言えば…
「ごめんね。最初からちゃんと話せば良かったね。」
私がなんて言おうか考えてるうちに、柊司さんがぽつりぽつりと勝手に話し始めた。
「そうなんだ。僕には忘れられない人がいる。
だから、僕は誰も愛せない。
僕の心は、まだその人に向いているから。」
(えっ!?どういうこと!?
忘れられない人…って、それじゃあ、柊司さんの好きな人は八重樫さんじゃないってこと!?)
「……詳しく教えて下さい。」
訊くのは怖い。
でも、やっぱり知りたい。
それがどんなに辛いことだって、柊司さんのことならなんでも知りたい!
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