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当然、今日も柊司さんの車に同乗。
柊司さんは、憎らしい程、いつもと変わらない。
他愛ない会話を交わし、時には笑って…
意外と柊司さんって、残酷な人なんだね。
話し方も物腰も穏やかそうに見えるけど、実際は違う。
それははっきりわかった。
「帰りは一緒に帰ろうね。」
「あ~…すみません。
今日、友達と会う約束してしまって…」
反射的に私はそんなことを口走っていた。
友達との約束なんてないのに…
なんとなく、柊司さんの言うことに逆らいたくなったんだ。
「そうなんだ。
じゃあ、夕食も食べて来るんだね。」
「はい。すみません。言うの忘れてて…」
「ううん、そんなこと気にしないで。
楽しんでおいで。」
「はい…ありがとうございます。」
……良かったね。
私が、一緒じゃなかったら、八重樫さんともまた会えるじゃない。
好きなだけ会えば良い。
私は、そんなこと、気にしないんだから。
私の精一杯の強がりだ。
我が事ながら、私って、こんなに意地っ張りだったんだって、ちょっとびっくりしてる。
今は、この意地だけで頑張れてるようなもの。
気を抜いたら、ものすごく落ち込んでしまいそうだったから…
柊司さんは、憎らしい程、いつもと変わらない。
他愛ない会話を交わし、時には笑って…
意外と柊司さんって、残酷な人なんだね。
話し方も物腰も穏やかそうに見えるけど、実際は違う。
それははっきりわかった。
「帰りは一緒に帰ろうね。」
「あ~…すみません。
今日、友達と会う約束してしまって…」
反射的に私はそんなことを口走っていた。
友達との約束なんてないのに…
なんとなく、柊司さんの言うことに逆らいたくなったんだ。
「そうなんだ。
じゃあ、夕食も食べて来るんだね。」
「はい。すみません。言うの忘れてて…」
「ううん、そんなこと気にしないで。
楽しんでおいで。」
「はい…ありがとうございます。」
……良かったね。
私が、一緒じゃなかったら、八重樫さんともまた会えるじゃない。
好きなだけ会えば良い。
私は、そんなこと、気にしないんだから。
私の精一杯の強がりだ。
我が事ながら、私って、こんなに意地っ張りだったんだって、ちょっとびっくりしてる。
今は、この意地だけで頑張れてるようなもの。
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