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「じゃあ、そろそろ出かけようか。」
「はい。」
週末になり、私は柊司さんと出かけることになった。
まず、柊司さんを百均に連れて行って、あとは特にはっきりとは決めず、適当に柊司さんがあんまり行ったことのないようなところに行くことにした。
普段、柊司さんが出かけることのなさそうな庶民の町へ。
移動も、いつもなら柊司さんの車だけれど、今日はあえて電車だ。
外に出て、駅に向かう時点で、すでに私は感じた。
すれ違う女性たちの羨望の視線を…
羨望だけじゃない。
私に対する敵意みたいな…嫌悪みたいな…そんな眼差しも。
女性たちはまず柊司さんを見て、うっとりしたような顔をする。
そして、隣にいる私を見て、嫌そうな顔をする。
その気持ちはわからないではない。
私が彼女たちの立場なら、きっと同じ反応をしてしまうだろうから。
並外れたイケメンの柊司さんに対して、なんで隣にいる女があんなのなの!?って、そういうことだよね。
柊司さんの隣には、女優かモデル並みの女性にいて欲しい…
そりゃあ、そう思うよね。
私みたいに、若くもなけりゃ綺麗でもない女がいたら、そりゃあ、舌打ちのひとつもしたくなるよね。
うん、その気持ちはわかるから、私は怒らないよ。
それに…事情はあるとはいえ、私は柊司さんのれっきとした妻なんだもん。
「じゃあ、そろそろ出かけようか。」
「はい。」
週末になり、私は柊司さんと出かけることになった。
まず、柊司さんを百均に連れて行って、あとは特にはっきりとは決めず、適当に柊司さんがあんまり行ったことのないようなところに行くことにした。
普段、柊司さんが出かけることのなさそうな庶民の町へ。
移動も、いつもなら柊司さんの車だけれど、今日はあえて電車だ。
外に出て、駅に向かう時点で、すでに私は感じた。
すれ違う女性たちの羨望の視線を…
羨望だけじゃない。
私に対する敵意みたいな…嫌悪みたいな…そんな眼差しも。
女性たちはまず柊司さんを見て、うっとりしたような顔をする。
そして、隣にいる私を見て、嫌そうな顔をする。
その気持ちはわからないではない。
私が彼女たちの立場なら、きっと同じ反応をしてしまうだろうから。
並外れたイケメンの柊司さんに対して、なんで隣にいる女があんなのなの!?って、そういうことだよね。
柊司さんの隣には、女優かモデル並みの女性にいて欲しい…
そりゃあ、そう思うよね。
私みたいに、若くもなけりゃ綺麗でもない女がいたら、そりゃあ、舌打ちのひとつもしたくなるよね。
うん、その気持ちはわかるから、私は怒らないよ。
それに…事情はあるとはいえ、私は柊司さんのれっきとした妻なんだもん。
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