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014:懐かしの家路
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「フォルテュナ、本当になんともないのか?」
フォルテュナは俯いたままおかしそうに微笑んだ。
「君は見掛けに寄らず、心配性だね。
ほら、見ての通り、僕はなんともないよ。」
フォルテュナは両腕を広げ、おどけた顔で一回転して見せた。
「だったら良いんだけどさ…
昨夜は様子がおかしかったから…」
「……彼らはきっと幸せだったんだ…」
「彼ら…?
彼らって、誰のことなんだ?」
「……内緒だよ…」
「あぁーーーーっ!
なんだ、それ!」
朝日が上ってしばらくしてから、二人は眠い目をこすりながら長い長い螺旋階段を降り続けた。
ようやく下に着いた頃には、すでに昼近くになっていた。
二人はここに進入して来たコースを後返る。
城の廊下を抜け、雑草の生い茂る庭を横切りやっとの思いで城門に辿り着いた。
二人は瞳の上に手をかざし、先程までいた天上の搭を見上げるが、太陽が眩しくてよくは見えなかった。
「……宝物…なかったな?」
「宝物…?……あぁ…そうだね…
でも、上って良かったよ。」
「なんでだ?」
「だって……」
(君はきっと誰かに伝えたかったんだよね…)
フォルテュナは、ゆっくりと高い城壁を見上げた。
そこに刻まれた誰にも読めない天上世界の文字を…
永久にあなた達を愛しています
「フォルテュナ、本当になんともないのか?」
フォルテュナは俯いたままおかしそうに微笑んだ。
「君は見掛けに寄らず、心配性だね。
ほら、見ての通り、僕はなんともないよ。」
フォルテュナは両腕を広げ、おどけた顔で一回転して見せた。
「だったら良いんだけどさ…
昨夜は様子がおかしかったから…」
「……彼らはきっと幸せだったんだ…」
「彼ら…?
彼らって、誰のことなんだ?」
「……内緒だよ…」
「あぁーーーーっ!
なんだ、それ!」
朝日が上ってしばらくしてから、二人は眠い目をこすりながら長い長い螺旋階段を降り続けた。
ようやく下に着いた頃には、すでに昼近くになっていた。
二人はここに進入して来たコースを後返る。
城の廊下を抜け、雑草の生い茂る庭を横切りやっとの思いで城門に辿り着いた。
二人は瞳の上に手をかざし、先程までいた天上の搭を見上げるが、太陽が眩しくてよくは見えなかった。
「……宝物…なかったな?」
「宝物…?……あぁ…そうだね…
でも、上って良かったよ。」
「なんでだ?」
「だって……」
(君はきっと誰かに伝えたかったんだよね…)
フォルテュナは、ゆっくりと高い城壁を見上げた。
そこに刻まれた誰にも読めない天上世界の文字を…
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