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歓迎会
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「じゃあ、とりあえず、山本さんから意気込みみたいなものをいただきましょうか。」
「えっ!?は、はい。」
今日は、生まれて初めてのお仕事だった。
それだけでもものすごく緊張したのに、帰りに突然、私の歓迎会を開くって言われて…
断ることも出来ずに、連れて来られたのは会社から程近い所にあるレストラン。
こじんまりしたそのお店は、今夜は貸し切りになっていた。
「あ、あの…新米ではありますが、皆様の足を引っ張らないように頑張りますので、ど、どうぞよろしくお願いします。」
ありきたりな挨拶をどうにか話し終えると、似つかわしくない程の盛大な拍手をもらって、とても恥ずかしかった。
「山本さんは、お酒は飲めるの?」
「え?実は、あまり強くはないです。
普段は全く飲まないもので…」
「後藤さん、無理やり飲ませたらパワハラですからね!」
「はいはい、わかりました。
マスター!彼女になにか食事に合うソフトドリンクを頼む。」
「はーい、今すぐ!」
厨房から出て来た男性が、飲み物を持って来てくれた。
「お待たせしました。」
「ありがとうございます。」
話し方も仕草も、優しそうな男性だった。
「ここの料理、安くてうまいんだよ。
さ、山本さんも食べて、食べて!」
「はい。」
私は、目の前にあったコロッケをお皿に取った。
クリーミーなカニクリームコロッケだ。
(おいしい…!)
私は元々お料理もあまりできなくて、手の混んだ物は全く作れない。
普通のコロッケでさえ、お店で買って来る程だから、こんなの作れるはずもない。
さすがにお店の味だ。
(……茉奈にも食べさせてあげたいな。)
他のどの料理もとても美味しかった。
中でもポテトサラダは絶品だった。
良く見れば、内装もセンスが良い。
派手過ぎず、地味過ぎず…なんていうのか、居心地が良くて落ち着く。
食器も、一見普通に見えて、よく見ると凝ったものを使ってある。
私は、食器や小物にはけっこう関心があるのだけれど、どれも本当に素敵なものばかりで、わくわくしてしまった。
(きっと、マスターのセンスが良いのね。)
食事は本当に美味しかった。
突然だったし、初めてってこともあり、最初は気が重かった歓迎会だったけど、会社の人達ともいろんな話も出来て打ち解けられたし、来て良かったと思えた。
(明日からはもっと頑張るぞ!)
お店からの帰り道、私はそんな意欲を感じた。
「えっ!?は、はい。」
今日は、生まれて初めてのお仕事だった。
それだけでもものすごく緊張したのに、帰りに突然、私の歓迎会を開くって言われて…
断ることも出来ずに、連れて来られたのは会社から程近い所にあるレストラン。
こじんまりしたそのお店は、今夜は貸し切りになっていた。
「あ、あの…新米ではありますが、皆様の足を引っ張らないように頑張りますので、ど、どうぞよろしくお願いします。」
ありきたりな挨拶をどうにか話し終えると、似つかわしくない程の盛大な拍手をもらって、とても恥ずかしかった。
「山本さんは、お酒は飲めるの?」
「え?実は、あまり強くはないです。
普段は全く飲まないもので…」
「後藤さん、無理やり飲ませたらパワハラですからね!」
「はいはい、わかりました。
マスター!彼女になにか食事に合うソフトドリンクを頼む。」
「はーい、今すぐ!」
厨房から出て来た男性が、飲み物を持って来てくれた。
「お待たせしました。」
「ありがとうございます。」
話し方も仕草も、優しそうな男性だった。
「ここの料理、安くてうまいんだよ。
さ、山本さんも食べて、食べて!」
「はい。」
私は、目の前にあったコロッケをお皿に取った。
クリーミーなカニクリームコロッケだ。
(おいしい…!)
私は元々お料理もあまりできなくて、手の混んだ物は全く作れない。
普通のコロッケでさえ、お店で買って来る程だから、こんなの作れるはずもない。
さすがにお店の味だ。
(……茉奈にも食べさせてあげたいな。)
他のどの料理もとても美味しかった。
中でもポテトサラダは絶品だった。
良く見れば、内装もセンスが良い。
派手過ぎず、地味過ぎず…なんていうのか、居心地が良くて落ち着く。
食器も、一見普通に見えて、よく見ると凝ったものを使ってある。
私は、食器や小物にはけっこう関心があるのだけれど、どれも本当に素敵なものばかりで、わくわくしてしまった。
(きっと、マスターのセンスが良いのね。)
食事は本当に美味しかった。
突然だったし、初めてってこともあり、最初は気が重かった歓迎会だったけど、会社の人達ともいろんな話も出来て打ち解けられたし、来て良かったと思えた。
(明日からはもっと頑張るぞ!)
お店からの帰り道、私はそんな意欲を感じた。
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