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夢を追いかけて
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(卒業おめでとう!私…)
荷物に囲まれた部屋の中で、私は小さなケーキを頬張った。
今日、私は大学を卒業した。
入試に失敗して浪人し、二度ほど留年して六年かかっての卒業だった。
だからこそ、卒業の感動も一入だ。
考えてみれば、この数年は本当にいろいろなことがあった。
高校卒業が近付いていた時、私は情熱的な恋をした。
それは、お互い、とても高い熱を持った恋愛で、高校を卒業した年に私達は結婚した。
でも、一年もしないうちにその熱は嘘みたいに冷めてしまった。
私も彼もまだ子供だったんだ。
結婚がどんなものかということもわかってなかったんだと思う。
結婚しても大学に行くことだけは親と約束していたから、どうにか入学はしたものの…勉学と家事の両立は私には難しいものだった。
夫は、ろくに働きもせず、毎日、遅くまで友人と遊び歩き…
数年経つと、私達は顔を合わせれば喧嘩ばかりするようになっていた。
なぜ、あんな人と結婚したのかもわからなくなった。
すったもんだの挙句、ようやく昨年離婚が成立した。
私はまた元の苗字に戻った。
これを機に私は実家を出て、ひとりで新たな生活を始める。
面白いことに、これは私にとって初めての一人暮らしだ。
実家へは徒歩15分。
情けないことだけど、自立するにはまだいろいろと不安があったから、そんなすぐ傍に決めてしまった。
バイトをしながら法科大学院に通い、弁護士を目指す。
弁護士は私の子供の頃からの夢だった。
一時的な情熱のせいで、少し回り道はしてしまったけど、今からでもまだ十分追いつける。
(頑張るぞ~!)
私の胸は希望と期待で膨らんでいた。
今日が、私の夢への第一歩だ!
荷物に囲まれた部屋の中で、私は小さなケーキを頬張った。
今日、私は大学を卒業した。
入試に失敗して浪人し、二度ほど留年して六年かかっての卒業だった。
だからこそ、卒業の感動も一入だ。
考えてみれば、この数年は本当にいろいろなことがあった。
高校卒業が近付いていた時、私は情熱的な恋をした。
それは、お互い、とても高い熱を持った恋愛で、高校を卒業した年に私達は結婚した。
でも、一年もしないうちにその熱は嘘みたいに冷めてしまった。
私も彼もまだ子供だったんだ。
結婚がどんなものかということもわかってなかったんだと思う。
結婚しても大学に行くことだけは親と約束していたから、どうにか入学はしたものの…勉学と家事の両立は私には難しいものだった。
夫は、ろくに働きもせず、毎日、遅くまで友人と遊び歩き…
数年経つと、私達は顔を合わせれば喧嘩ばかりするようになっていた。
なぜ、あんな人と結婚したのかもわからなくなった。
すったもんだの挙句、ようやく昨年離婚が成立した。
私はまた元の苗字に戻った。
これを機に私は実家を出て、ひとりで新たな生活を始める。
面白いことに、これは私にとって初めての一人暮らしだ。
実家へは徒歩15分。
情けないことだけど、自立するにはまだいろいろと不安があったから、そんなすぐ傍に決めてしまった。
バイトをしながら法科大学院に通い、弁護士を目指す。
弁護士は私の子供の頃からの夢だった。
一時的な情熱のせいで、少し回り道はしてしまったけど、今からでもまだ十分追いつける。
(頑張るぞ~!)
私の胸は希望と期待で膨らんでいた。
今日が、私の夢への第一歩だ!
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