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もうひとつのサプライズ
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「いやよ、そんなわけわからないの。」
「僕のこと、信じてくれないの?
絶対、さやかも喜ぶってところだってば!」
「私が喜ぶ…?あんたねぇ…この前の旅行のこと、忘れたの?」
「え……」
それを言われると、確かに返す言葉がない。
以前、僕がスケジュールを立てた旅行は、とにかくさやかには不評で…
多分、僕の趣味を優先させてしまい、さやかにはほとんど興味のない観光や、不便な場所や徒歩が多かったせいだと思うけど、「あんたとは、もう二度と旅行に行かない!」とまで言われてしまった。
「だから…あの時は本当に悪かったって思ってる。
そのこともあって、今度はさやかが本当に喜んでくれるところを考えて…」
「いやよ。そんなの絶対にいや!」
失敗だ…
行き先を言わずにさやかを旅行に連れて行くというサプライズは、完全に失敗だ。
残念だけど、ここはもうネタばらしをするしかない。
せっかく無理して押さえたチケットが無駄になるのは困るから。
「さやか…白状するよ。
実は、行き先は平昌なんだ。」
「えっ!?平昌…って、ま、まさか冬季五輪…?」
「うん、そうだよ!」
「えーーーーっ!」
さやかの瞳がキラキラと輝き始めた。
彼女はスポーツが好きで、特にフィギュアが大好きなんだ。
「マ、マジ…?
チケット取れたの?」
「うん、けっこう大変だったけど取れたんだ。」
「やった~!!」
さやかは本当に嬉しそうだった。
これがサプライズだったらもっと喜んでもらえたかもしれないけれど、まぁ、そこは仕方がない。
ネタばらしが早くはなったけど、とにかく喜んでもらえて良かった。
「わぁ~、めちゃめちゃ楽しみ!」
「だから、言っただろ?
今度は絶対にさやかが喜ぶ旅行だって。」
「確かに嬉しい!」
さやかのテンションはマックスだ。
今回の旅行には、実はもうひとつのサプライズがある。
それは、さやかへのプロポーズ…
付き合い始めて二年…そろそろ良い時期かなと僕は思ってる。
そのサプライズがうまくいくかどうかはまだわからないけれど…
(どうか、成功しますように…!)
僕は心の中でそう願った。
「僕のこと、信じてくれないの?
絶対、さやかも喜ぶってところだってば!」
「私が喜ぶ…?あんたねぇ…この前の旅行のこと、忘れたの?」
「え……」
それを言われると、確かに返す言葉がない。
以前、僕がスケジュールを立てた旅行は、とにかくさやかには不評で…
多分、僕の趣味を優先させてしまい、さやかにはほとんど興味のない観光や、不便な場所や徒歩が多かったせいだと思うけど、「あんたとは、もう二度と旅行に行かない!」とまで言われてしまった。
「だから…あの時は本当に悪かったって思ってる。
そのこともあって、今度はさやかが本当に喜んでくれるところを考えて…」
「いやよ。そんなの絶対にいや!」
失敗だ…
行き先を言わずにさやかを旅行に連れて行くというサプライズは、完全に失敗だ。
残念だけど、ここはもうネタばらしをするしかない。
せっかく無理して押さえたチケットが無駄になるのは困るから。
「さやか…白状するよ。
実は、行き先は平昌なんだ。」
「えっ!?平昌…って、ま、まさか冬季五輪…?」
「うん、そうだよ!」
「えーーーーっ!」
さやかの瞳がキラキラと輝き始めた。
彼女はスポーツが好きで、特にフィギュアが大好きなんだ。
「マ、マジ…?
チケット取れたの?」
「うん、けっこう大変だったけど取れたんだ。」
「やった~!!」
さやかは本当に嬉しそうだった。
これがサプライズだったらもっと喜んでもらえたかもしれないけれど、まぁ、そこは仕方がない。
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「わぁ~、めちゃめちゃ楽しみ!」
「だから、言っただろ?
今度は絶対にさやかが喜ぶ旅行だって。」
「確かに嬉しい!」
さやかのテンションはマックスだ。
今回の旅行には、実はもうひとつのサプライズがある。
それは、さやかへのプロポーズ…
付き合い始めて二年…そろそろ良い時期かなと僕は思ってる。
そのサプライズがうまくいくかどうかはまだわからないけれど…
(どうか、成功しますように…!)
僕は心の中でそう願った。
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