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もうどうしたらいいのかわかりません…

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 「あぁ、家はやっぱり落ち着くなぁ…」

 帰って来た瑠威は、ソファに座って、コーヒーをすすっていた。



 「レコーディング、やっと済んだんだって?」

 「あぁ、昨日は神がかり的に良い感じで出来たんだ。
それまではなかなかうまくいかなかったのにな…」

 「CLOWNの打ち上げで盛り上がったからじゃないの?」

 私がそう言うと、瑠威は苦笑いを浮かべた。



 「盛り上がったっていえば、盛り上がったんだけど…」

 瑠威らしくない、奥歯にものの挟まったような言い方になんとなく違和感を覚えた。



 「……何かあったの?」

 恐る恐る、瑠威に訊ねた。



 「実はな……最初は盛り上がってたんだ。
ライブの後ってこともあって、皆、機嫌も良かったし、テンションも高かった。
だけどな…」

 瑠威は、カップのコーヒーを飲み干す。



 「酒が回って来たら、リクがなんかえらく暗くなっちゃってさ。」

 急にリクさんの名前が出て、心臓がビクンと飛び跳ね、顔がカーッと熱くなるのを感じた。
それを瑠威に知られないようにと、私は瑠威から顔を逸らし、テレビを見ているふりをした。



 「へぇ、あのリクさんが?
 何かあったの?」

 「……ファンの子には言うなよ。」

 「今までだって話して良いって言われたことしか話してないよ。
しかも、話すのはさゆみくらいだし。
 私、そんなに友達いないもん。」

 「それもそうだな。」

 何があったんだろう?
リクさんに一体何が?
 本当は知りたくてたまらないのに、私は相変わらず気のないふりをしてテレビをみつめてた。

 
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