愛しのカレはV（ヴィジュアル）系

どうにもこうにもパニックなのです！

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 ２時間半ほどのライブはあっという間だった。
 汗びっしょりになったけど、すごく爽快な気分…
ファンの子達は、みんな幸せそうな顔してる。
だよね、だよね…すっごく幸せな気分だよね。
 最高だよね！
これから、ＣＤの即売会が始まる。



 私もさゆみもＣＤは持ってるけど…
買わないと、キラさん達におかしいと思われるから、一緒に買うことにした。
メンバーが出て来るのをドキドキしながら待ちながら、私達は列に並んだ。



メンバーの登場にファンから歓声が上がった。
メイクも衣装もそのままに、四人が席に着いた。



 「本日、ＣＤをご購入の方には、メンバーがサインをします。
 撮影もＯＫです。終わった方はこちらから速やかに出て下さい。」

またファンの子から大きな歓声が上がった。



みんな、サインを書いてもらったり、写真を撮ったりしてきゃあきゃあ言って…
わかるよ、嬉しいよね。こんな風にメンバーと接することが出来る機会なんてあんまりないもんね。
 思ったよりもさばけるのが早くて、しばらくすると私の番になった。
なんか照れるけど…平常心、平常心！っと。



 「お願いします。」

 「毎度おおきに～」

 最初にキースさんがサインをして、握手をしてもらった。
 ＣＤは隣のジュカさんに渡って、サインをしてもらって…握手をしてもらって…
ジュカさん…間近で見ると本当に格好良いな。
 流れ作業のように、次は朔也さん…そして、最後にＣＤはリクさんのところに行った。
リクさんは、ドキドキしてる私の方も見ずにさらさらとサインを書く。



 「ありがとうございました。」

 「はい。」

 ＣＤを渡す時、リクさんは私に向かって小さくウィンクした。
 馬鹿！恥ずかしいじゃない！
 心の中で、そんなことを考えながら、私はＣＤを受け取って、何もなかったようにその場から立ち去った。