愛しのカレはV（ヴィジュアル）系

どうにもこうにもパニックなのです！

２２

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 「なるほど。そういうことやったんか。
でも、リクがそんなに情熱的やなんて知らんかったわ。」

 「ま、確かにな。
 俺も、自分の行動力にちょっとびっくりした。」



 山を下り、またいつものように駅の近くのファミレスで食事をしている時…
キースさんが、どうやって告白したのかって質問して…



私もその時、初めて知ったのだけど…
なんと！以前、私とキースさんがあのショッピングモールのフードコートで偶然会ったことを聞いてたから、リクさんは何日か前からあそこで張り込んでたんだって。
つまり、偶然会ったなんて言うのは大嘘だったんだ。



 「……以前は、当分恋愛なんてしないてゆうてたのに、どうしたんや？」

 「まぁ、タイミングみたいなもんかな。
 少し心のゆとりが出来た時に、たまたまヅラ子が現れた。
なんとなくヅラ子のことが気になってる時に、おまえがそのヅラ子と知り合って、そのおかげで俺も会うことになるなって…」

 「まぁ、縁なんてそんなもんかもしれんなぁ…」

キースさんがしみじみとそんなことを言う…



言われてみれば、確かにそうだよね。
 私だって、ヅラが飛んでいかなけりゃ、リクさんの印象に残ることはなかった。
それに打ち上げに行ったから…行ってあんな醜態をさらしちゃったから、余計に私の印象は強くなったんだろうな。
その上、キースさんとたまたま会って…そこから、ハイキング同好会でリクさんとも会うようになって…



縁って本当に不思議なものだよね…