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信じられないことが起きました。
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「えーーーーーっ!」
さゆみが、鼓膜の破れるような大声を出すから、私は思わずスマホを耳から離した。
夕食後、私は部屋にこもってさゆみに今日のことを報告した。
「さゆみ…驚き過ぎだよ…」
「だ、だって、そりゃあ驚くよ!
キースさんと食事デートしたなんて…」
「デートなんかじゃないってば。
偶然会って、一緒にラーメン食べただけ。
しかも、フードコートでだよ。」
浮かれてると思われるのが嫌で、私はわざと平静を装った。
内心は完全に浮かれてたんだけど…
「何言ってんのよ。
あんた、キースさんにはバッチリ覚えられてたんだよ。
しかも、普段の格好してるのに声かけてもらえたんだよ。
普通だったら、声だってかけないと思うよ。
ま、ファンの子側から声かけて、一言二言話して、握手でもして終わりだよ。
つまりね、あんた、キースさんに好かれてるんだよ!」
「ま、またぁ…」
さゆみったら調子良いことばっかり言うんだから。
私なんかが、キースさんに好かれるなんて…そんなことないってば。
そう思う気持ちとは裏腹に、なんだかすっごく嬉しい気分も正直あって…
あ、だめだ、だめだ!さゆみのおかげで、一瞬調子に乗ってしまいそうになったけど、そんなうまい話なんてあるはずがないんだから…!
「冗談でもお世辞でもなんでもないよ。
本当にそうだってば。」
「何言ってるのよ。
さゆみ、今日の私、見たよね?
気合ゼロの服装に、すっぴんだよ。」
「キースさん…それでよくあんただってわかったよね!」
……さゆみ、酷いよ。
確かに、ライブに行くときの私と普段の私はずいぶん違うけど、そんなにはっきり言わなくても…
「えーーーーーっ!」
さゆみが、鼓膜の破れるような大声を出すから、私は思わずスマホを耳から離した。
夕食後、私は部屋にこもってさゆみに今日のことを報告した。
「さゆみ…驚き過ぎだよ…」
「だ、だって、そりゃあ驚くよ!
キースさんと食事デートしたなんて…」
「デートなんかじゃないってば。
偶然会って、一緒にラーメン食べただけ。
しかも、フードコートでだよ。」
浮かれてると思われるのが嫌で、私はわざと平静を装った。
内心は完全に浮かれてたんだけど…
「何言ってんのよ。
あんた、キースさんにはバッチリ覚えられてたんだよ。
しかも、普段の格好してるのに声かけてもらえたんだよ。
普通だったら、声だってかけないと思うよ。
ま、ファンの子側から声かけて、一言二言話して、握手でもして終わりだよ。
つまりね、あんた、キースさんに好かれてるんだよ!」
「ま、またぁ…」
さゆみったら調子良いことばっかり言うんだから。
私なんかが、キースさんに好かれるなんて…そんなことないってば。
そう思う気持ちとは裏腹に、なんだかすっごく嬉しい気分も正直あって…
あ、だめだ、だめだ!さゆみのおかげで、一瞬調子に乗ってしまいそうになったけど、そんなうまい話なんてあるはずがないんだから…!
「冗談でもお世辞でもなんでもないよ。
本当にそうだってば。」
「何言ってるのよ。
さゆみ、今日の私、見たよね?
気合ゼロの服装に、すっぴんだよ。」
「キースさん…それでよくあんただってわかったよね!」
……さゆみ、酷いよ。
確かに、ライブに行くときの私と普段の私はずいぶん違うけど、そんなにはっきり言わなくても…
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