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シューラルフィール

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「じゃあ、リオさん。
早速取りかかりましょう。
ここではなく、向こうの部屋で……」

そう言うと、シューラルフィールは立ち上がった。
その顔は、いつもの自信に満ち溢れた表情に戻っていた。



「あ、ラルフ、君も…」

「馬鹿言うなよ。
俺は、元に戻されたらきっとすぐに死んじまう。
なんせ、あの時、俺は死にかけてたんだからな。
それに、人間の言葉を話せるからって、面白いことはあっても支障なんて何もないからな。」

ダーニアスが話しきらないうちに、ラルフはそう言っていつもの笑いを見せる。



「……そうじゃないよ。
君は雨の日にいつも酷い痛みに襲われるじゃないか。
それをどうにかしてもらいなよ。」

「あ…そのことか…」

「ねぇ、フィー…そのくらいだったら、軽いだろう?」

ダーニアスは、シューラルフィールに視線を移した。



「もちろんよ。
それも魔法の副作用みたいなものだけど、そのくらいならリオさんやダーニアスを元に戻すよりはずっと簡単よ。
じゃあ、あんたもいらっしゃい。
こっちよ。」

そう言うと、シューラルフィールは、リオ達が入って来たのとは違う扉へ向かって歩き始めた。



「……良かったね、ラルフ。
これで、もうあんな酷い痛みを味わわなくて済むんだね。」

「確かにそれは助かるな。
……それにしても、本当にレヴィを助けといて良かったな。
そうじゃなきゃ、あの調子じゃきっとおまえも元に戻してもらえなかったぜ。」

「……そうかもしれないね。」

ラルフとリオは小さな声で会話しながら、シューラルフィールの後に続いた。 
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