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その晩は、早速岡垣さんから電話が掛かってきた。
健人さんがいかに素敵な人なのか、そして遼のことを岡垣さんは毎晩教えてくれた。
私が話せることはあんまりないから、もっぱら聞き役だ。
そんな日々は長く続いた。
岡垣さんは、最初から私と遼のことを知ってるから、今までの友達みたいなことはなかったし、おかしいとも言われなかった。
総合点30点の私とパーフェクトの遼、考えてみれば、『おかしい』と思う方が自然なのに、岡垣さんはそんなことは言わない。



「マチャミの良いところは、無理して見栄を張ったりしないところだと思うけど、でも、自分で30点だと思うならちょっとは努力しないとだめよ。」

「でも、ガッキー、私、ファッションのこととかわからないし。」

「このガッキーさんに任せなさいって!」

いつの間にか、「マチャミ」「ガッキー」と呼びあい、タメ口で話すようになっていた。
なんか、今までで一番気が合うというか、ようやく親友というものに巡り会えたような気がしていた。



ガッキーが地味な服装をしてるのは、健人さんが上品で落ち着いたファッションが好きだかららしかった。
遼は、カジュアルでスポーティなファッションが好きらしい。ちょっと意外。
私は今までファッションについて、遼から何も言われたことは無かったけど、どうしてなのかな?
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