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scene 14

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「ところでランディ、おやじさんには、その子のことはなんていうつもりだ?」

「俺の子だっていうよ。
ケイトが産んだ子だってな。」

「そうか…じゃあ、俺達もそのように口裏を合わせておくよ。
アズラエルはどうする?
あんたも俺達と一緒に来るか?」

「…私は、リュタン達を村まで送って行こう…
そして、それからはまた一人に戻る…」

「一人に…?」

「あぁ、そうだ…
私は今までもずっと一人だった。
だから、また一人に戻る…それだけのことだ。」

「せっかく仲良くなれたのに…」

「あいにくと、私は子供の泣き声は苦手でな…」







一行は、夜が明けるのを待って町を離れた。
様々な出来事があったこの町…
いやな思い出、楽しかった思い出…そのすべてを胸に抱いて…

町を離れる前に、皆でケイトの墓に花を供えた。
エルスールが埋められた場所は残念ながらみつけることが出来なかった。



小さな町を渡り歩き、その度にもらい乳をしながら、数日して、一行はようやく馬車の通る道に近付いた。



「あんた達は赤ん坊のためにも馬車に乗った方が良いな。」

「アズラエルは乗らないのか?」

「あぁ、私はリュタン達とのんびり旅を楽しみながら行くさ…
馬車の旅は風情がなくて好きじゃない…
それに、私達には急ぐ必要もないからな。
……イアンさん、馬車がいないかちょっと見て来ましょう。」

アズラエルはイアンを連れ、すぐ近くの馬車道に向かった。
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