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scene 13

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(困ったなぁ…どうしよう…)



人間達にはリンクの姿は見えない。
あの場所にルシファーがいなかったのが幸いだった。
おかげで、捕まらずにすんだものの、頼れる者も有効な策も思いつかないまま、リンクは途方に暮れていた。



(酷い目にあった。
あの料理にしびれ薬が仕込まれてたんだな。
とにかく、あと数日後の流星が降る日に、ボク一人でスィーク・レノに行くしかない。
イアン達は大丈夫だったんだろうか?
心配だけど、ボク一人ではどうしようもない…
どこへ連れて行かれたのさえわからないんだから…
あぁ、こんな時にランディでもいてくれたらなぁ…)



そんなことを思っても、事態が変わるわけではない。
リンクは、ルシファーにみつからないようにあの場所へ向かって行った。







「アズラエルさん…
御加減はいかがですか?」

部屋に入って来たのは、ヒューゴだった。



「ご心配をおかけしました。
もう大丈夫です。」

アズラエルは上体を起こしてみせた。



「あなたの身体の半分が苦しんでいる…」

「…え…?」

「いえ…ミューラント様がそうおっしゃっていたものですから…
私にも意味はわからないのです。
それで、ミューラント様からのご伝言なのですが、明日の夜、ここを一緒に出発するということですので、ご準備下さい。」

「明日の夜?なぜ、その時なんだ?」

「本来ならばその二日後なのですが、万一、ルシファーが外で待ち構えていてはいけないとの配慮からだそうです。」

「ミューラント様がルシファーを倒してくれるのか?」

「詳しいことは私にはわかりません。
とにかく明日の夜なのです…」

「わかりました。
ミューラント様にどうぞよろしくお伝え下さい。」

ヒューゴは、深深と頭を下げ、部屋を出て行った。



「聞きましたか!?
ミューラント様が一緒に行って下さるってことはよほどのことですよ!」

「これで、やっとルシファーのことも解決するんだな!」

「それに、やっとケイトさんにも会える…でしょ?」

「ランディ、こんなチビスケにからかわれるとは、あんたも形無しだな。」

「本当のことだから、仕方ないな。
それより、アズラエル、身体の方は大丈夫なのか?」

「あぁ…たいしたことはない…」

「そういえば、身体の半分が苦しんでる…って、一体何のことなんだ?」

「さぁな…」 
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