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scene 8

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その頃、リンク達のいる部屋にフクロウに姿を変えたエルスールが舞い降りた。
部屋に入ると、すぐにいつもの姿に戻る。



「あ!悪魔のお姉さん!」

「何っ?悪魔?
悪魔がボク達に何の用だ!」

「小さいくせにずいぶんと威勢の良いリュタンだな。」

エルスールはリンクを見下ろし、鼻で笑った。




「おじさん、この人は悪魔だけど、トレルさんの恋人なんです。」

「何ぃ?あいつはコンジュラシオンのくせに悪魔とつきあってるのか?
頭がおかしいとしか思えないな。」

「口の悪い小人よ。
トレル達はどこへ行った?」

「それが…わからないんです。ボク達が起きた頃にはもう誰もいなくて…」

不機嫌なリンクの代わりに、アルグがそう答えた。



「一体、どういうことか……
ところで……下にずいぶんと気分の悪い奴が来ているようだな。
誰が呼んだ?
私のためか?」

「誰か来てるんですか?」

エルスールは黙ったままで、再び梟に姿を変えると、入ってきた窓からどこかへ飛び去って行った。







「気分の悪い奴って…一体誰が来てるんだろうな?」

「さぁ…見にいってみましょうか?」

二人はこっそりと部屋を抜け出した。



「ここからじゃ見えないな。
アルグ、ちょっと下に行って見て来い!」

「いやですよ。
ぶつかったり踏まれたら痛いですからね。」

「仕方ないな。じゃあ、もうばらくここで待ってみるか。」

アルグとリンクは階段の踊り場で、訪問者の姿が見えるのを待つことにした。








「しかし、遅いですな。
こんな遅くまで、一体どこへ行ったんでしょう…
ちょっとそのあたりを見て来ます。」

「では、私も一緒に行きましょう。」

二人は立ち上がり、玄関へ向かった。



「イアン!」

階下のイアンがリンクの声に顔をあげた。

「リンク!」

「なにか?」

「い、いえ、なんでもないんです。先に出ていて下さい。」

「そうですか?では…」

イアンは素早く階段をかけのぼると、リンクを自分の肩に乗せた。



「アルグはここで待ってろ!」

イアンはすぐにランディの父親の元に戻り、二人は暗い夜道を歩き出した。
イアンとリンクはランディの父親に気づかれないよう、小さな声で話を交わす。




「では、今朝から四人共いなくなったというのですか?」

「そうなんだ…おかしいよ、ボク達になにも言わずにどこかにいくことなんて今までなかったのに…
何事もなけりゃあ良いけど…」

「オルジェには何か変わったことはありませんでしたか?」

「あぁ、奴はまったく普通だったよ。」

「そうですか…」

 
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