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「あぁぁぁーーーっ!」
ランディの悲鳴と共にナイフが引きぬかれた。
引き抜かれた痕からは、真っ赤な血がどくどくと涌き出し、ランディのパンツを赤く染めていく。
「……よくもこんなことを考えたもんだな…」
「あぁぁぁぁーーーっっ!」
再び、ランディの絶叫が響いた。
オルジェの指がランディの肉の中に食いこみ、そしてそこから宝石を引き出したのだ。
血肉にまみれた赤い宝石を手にしたオルジェは低い声で笑っている。
「ランディ…女には気を付けるんだな…」
そう呟くと、オルジェは宝石をごくりと飲みこんだ。
「お…お、おまえ…
やはり悪魔だったのか…」
血に濡れた口許を拭いながら、オルジェは微笑む。
「ランディ…顔色が悪いぞ…
無理もないか。こんなに出血してるんだもんな。
早く戻らないと危ないぞ…もっとも、その足では家まで戻れるかどうかわからないがな。
しかし、良かったじゃないか、死ぬ前に愛する女を抱くことが出来て…
お前は幸せな男だな。」
「ま…待て…オルジェ…
おまえ、これからなにを…」
「悪いがケイトは連れて行く。
それとトレルもな。」
「ケ、ケイトをどうするつもりだ…!」
「……ランディ…そんなにケイトのことが気になるか。
安心しろ。
ケイトならおまえの代わりに俺が存分に可愛がってやるさ。
そんなことより、自分のことを心配しろよ。
人間の身体は意外と脆いもんだぜ…」
「オ…オルジェ…」
オルジェの後ろ姿がだんだんかすんでいく…
ランディはそのまま意識を失った…
ランディの悲鳴と共にナイフが引きぬかれた。
引き抜かれた痕からは、真っ赤な血がどくどくと涌き出し、ランディのパンツを赤く染めていく。
「……よくもこんなことを考えたもんだな…」
「あぁぁぁぁーーーっっ!」
再び、ランディの絶叫が響いた。
オルジェの指がランディの肉の中に食いこみ、そしてそこから宝石を引き出したのだ。
血肉にまみれた赤い宝石を手にしたオルジェは低い声で笑っている。
「ランディ…女には気を付けるんだな…」
そう呟くと、オルジェは宝石をごくりと飲みこんだ。
「お…お、おまえ…
やはり悪魔だったのか…」
血に濡れた口許を拭いながら、オルジェは微笑む。
「ランディ…顔色が悪いぞ…
無理もないか。こんなに出血してるんだもんな。
早く戻らないと危ないぞ…もっとも、その足では家まで戻れるかどうかわからないがな。
しかし、良かったじゃないか、死ぬ前に愛する女を抱くことが出来て…
お前は幸せな男だな。」
「ま…待て…オルジェ…
おまえ、これからなにを…」
「悪いがケイトは連れて行く。
それとトレルもな。」
「ケ、ケイトをどうするつもりだ…!」
「……ランディ…そんなにケイトのことが気になるか。
安心しろ。
ケイトならおまえの代わりに俺が存分に可愛がってやるさ。
そんなことより、自分のことを心配しろよ。
人間の身体は意外と脆いもんだぜ…」
「オ…オルジェ…」
オルジェの後ろ姿がだんだんかすんでいく…
ランディはそのまま意識を失った…
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