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scene 7

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「ランディさんは悪魔の事はすぐに見破られるはずなのに、あの時のオルジェさんには何も感じなかったんですよね?」

「そうなんだ。たいがいのものはわかるんだが、中には小ずるくて何か特別な力でも持ってるような奴がいるんだろうな。
そういう奴に出会ったのはオルジェの時が初めてだがな。
悪魔の気配がまるでしなかった。」

「じゃあ、あの時もオルジェさんがおかしなそぶりをしなければボク達はまったく気付かないままだったのかもしれませんね。」

「そうだな。そんな風になったらお手上げだな。
なにか、見分ける方法のようなものがあれば良いんだが…」



その晩、遅く…梟に姿を変えたエルスールが、窓からトレルの部屋に現れた。

「トレル!」

「エルスール!おまえ、どこに行ってたんだ!」

トレルに抱きついたエルスールは、背後に立っているオルジェに気が付いた。

「ルシファー!!」

「ルシファー?一体、なんのことだ?
トレル、この人は?」

「オルジェ…彼女はエルスール…
彼女は、悪魔なんだ…」

「何を言っている!
おまえは森の中で私を助けてくれたではないか!」

「そんなことがあったのか?
エルスール…オルジェはその時何者かに身体をのっとられていたようだ。」

「のっとられていた…?
そうだったのか…」

「トレル…おまえ、まさか悪魔とつきあってるなんて言うんじゃないだろうな?」

「どうした?何かあったのか?
あっ!エルスール!無事だったんだな!」

話し声を聞き付けたランディとアルグが隣の部屋からやって来た。

「トレル!返事をしろよ!
悪魔祓いのおまえが、悪魔とつきあってるなんてことないよな?」

「オルジェ…すまない…
俺はこの女を殺したい程激しく愛している。
この女のことは片時も忘れたことがない。」

「トレル!正気か!この女は悪魔だぞ?!
おまえ、悪魔祓いの誇りを忘れたのか?」

「オルジェ…俺は本気だ。
俺は一生、この女から離れはしない。
俺の頭の中にはこいつのことしかないんだ。」

「トレル!!
じゃあ、もしも俺とこの悪魔のどっちかを選べって言ったらどうする!?」

「オルジェ…そう熱くなるなよ。」

「ランディ、あんたは黙っていてくれ。」

「オルジェ…おまえはかけがいのない友達…いや、俺の身内みたいなもんだ。
だが…それでも、俺は…この女を選ぶ…」

 
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