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scene 5
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「エルスール…会いたかった…」
トレルはエルスールの身体を抱きしめ、その顔に激しい接吻の雨を降らせた。
「どうした?トレル…」
「最近は急激にいろんなことがありすぎたからかな…
オレだって、こんな気分になる時もあるさ…」
(確かにそうかもしれないな…)
トレルは今までユフィルの町を出たことさえほとんどなかったのだ。
それが町を離れた途端、悪魔に身体を乗っ取られ、トレルの真意ではなかったとはいえ、リュタンの村をあんなことにしてしまったのだ。
トレルもいろいろと心の中に鬱積したものが溜まっていたのだろうとエルスールは推測した。
かすかに違和感を感じながらも、そんなトレルの情熱がエルスールは嬉しくてたまらなかった。
トレルに無造作に着ているものを剥ぎ取られ、やがて二人の肌が重なっていく…
「綺麗だ…エルスール…」
「トレル…」
いつもとは違うトレルにどこか戸惑いながらも、エルスールは愛されている快感にいつも以上に大きな悦びを感じていた。
クククククク…
突然のトレルの声にエルスールはおかしなものを感じて、身を引いた。
「トレル……?」
「まさか、おまえがそんないやらしい声をあげるとはな…」
「な、なにっ?!」
「……トレルの前ではおまえもただのメス犬だってことだな…」
「おまえは……!」
エルスールが異変に気付き声をあげたと同時に、エルスールの胸には冷たいナイフが深々と突き刺さっていた。
「ううっ……」
エルスールの白い胸が、みるみる真っ赤に染まっていく…
「……惜しかったな…
おまえが動くから、急所をはずれたではないか…」
「き、貴様…
ま、まさか…フォーラスなのか…
い、生きて…いたのか…」
「何を言う…俺はトレルだ…
おまえの愛しいトレルだよ!」
そう言いながら、トレルはエルスールの腹を踏み付けた。
「ゴフッ」
エルスールの口からどす黒い血の固まりが押し出される。
トレルはエルスールの身体を抱きしめ、その顔に激しい接吻の雨を降らせた。
「どうした?トレル…」
「最近は急激にいろんなことがありすぎたからかな…
オレだって、こんな気分になる時もあるさ…」
(確かにそうかもしれないな…)
トレルは今までユフィルの町を出たことさえほとんどなかったのだ。
それが町を離れた途端、悪魔に身体を乗っ取られ、トレルの真意ではなかったとはいえ、リュタンの村をあんなことにしてしまったのだ。
トレルもいろいろと心の中に鬱積したものが溜まっていたのだろうとエルスールは推測した。
かすかに違和感を感じながらも、そんなトレルの情熱がエルスールは嬉しくてたまらなかった。
トレルに無造作に着ているものを剥ぎ取られ、やがて二人の肌が重なっていく…
「綺麗だ…エルスール…」
「トレル…」
いつもとは違うトレルにどこか戸惑いながらも、エルスールは愛されている快感にいつも以上に大きな悦びを感じていた。
クククククク…
突然のトレルの声にエルスールはおかしなものを感じて、身を引いた。
「トレル……?」
「まさか、おまえがそんないやらしい声をあげるとはな…」
「な、なにっ?!」
「……トレルの前ではおまえもただのメス犬だってことだな…」
「おまえは……!」
エルスールが異変に気付き声をあげたと同時に、エルスールの胸には冷たいナイフが深々と突き刺さっていた。
「ううっ……」
エルスールの白い胸が、みるみる真っ赤に染まっていく…
「……惜しかったな…
おまえが動くから、急所をはずれたではないか…」
「き、貴様…
ま、まさか…フォーラスなのか…
い、生きて…いたのか…」
「何を言う…俺はトレルだ…
おまえの愛しいトレルだよ!」
そう言いながら、トレルはエルスールの腹を踏み付けた。
「ゴフッ」
エルスールの口からどす黒い血の固まりが押し出される。
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