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scene 2

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「人間には、妖精の年齢がこんなにもわからないもんなんだな!」

「悪いかよ。
だいたい、『子供』なんて言うから、もっとずっとちっちゃい子供を想像してたし。」

「そうだったな。
人間はちっちゃい子供から大きくなって、そして老人になるんだよな。」

「えっ?じゃ、妖精は違うのか?」

リンクはにっこりと笑った。



(妖精の生態ってのは、人間とはかなり違うんだな…
ってことは、もしかしたら、生まれる時も卵だったりするのか?
って…そもそも、妖精はどうやったら子供が出来るんだ?)

そんなことを考えているとふとティンガと目が合ってしまった。



「なんだ?
おまえ、何、赤い顔してるんだ?」

「な、なんでもないっっ!!
そ、そんなことより、いいかげん、オレをここに呼んだ理由を聞かせてくれよ。」

ティンガとリンクは顔を見合わせ、うなずいた。

その動作の意味を理解したのか、ミシカと子供達は席を立った。



「オルジェさん、昨夜、あなたのことはリンクからお聞きしました。
そして、あなたなら信頼出来ると私も思いました。
あなたにやっていただきたいことは…簡単に言えばリンクのボディガードのようなものです。」

「リンクのボディガード?」

「正しくは、ボクの…じゃないんだけどな。
ボクはこの村からある宝物をある場所に運ばなくてはならない。
ここに置いておくと危険なものなんだ。
だが、ボク達妖精は歩くのがとても遅い。
それに、魔術は使えるけど力はない。
もたもたしてるうちに魔術の効かないものにでも遭遇したら一たまりもない。
だから、どうしてもボクと一緒に旅をしてくれる人間が必要だったってわけなのさ。」

「宝物って…一体、何を運ぶんだ?」

「悪いが、それは今は言えない…」

「じゃ、どこへ行くかも秘密なんだ?」

「そういうことだな。」

「なんか、感じ悪い話だな。
オレのこと、本当に信頼してるのかよ?」

「オルジェさん、あなたのお怒りはごもっともだと思うのですが…
聞いて下さい。
…実は、その大切な宝物は…最初は三つあったのです。
この世に三つある妖精の村に一つづつ。
しかし、ある時、その一つが何者かに奪われ、そして、それを奪った者は宝物を奪っただけではなく…妖精達の命もろとも村までも焼き尽してしまったのです。」

 
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