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深夜の訪問者

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そういえば、アンナさんとメアリーさんは部屋に入って来ないし…



(どうしよう…?
って、どうしようもないけど…大丈夫かな?うまく出来るかな?)



 心配過ぎて、火照った顔から汗が噴き出した。



 「アリシア…どうかしたのか?」

 「え…?い、いえ…べ、別に…」

 気持ちが焦って、余計に汗が噴き出した。



 「どうしたんだ?すごい汗じゃないか。」

 「そ、その…アドルフ様がいらっしゃることを聞かされておりませんでしたので、ちょっとびっくりしてしまって…」

 「なんだ…そんなに緊張することはない。
 誰か、アリシアに茶を持て。」

 「はい、かしこまりました。」

 外から、メアリーさんの返事が聞こえた。
そっか、メアリーさん達は部屋の外で待機してるんだ。
ってことは…アノ声も二人には聞かれちゃうんだ!?は、恥ずかしい…!



 「アリシア…顔が赤いぞ。
やはり熱でもあるのではないか?」

アドルフ様はそう言いながら、私のおでこに手を触れられた。



 「あ、汗が…」

 「そんなことはかまわない。」



アドルフ様、こんな汗まみれのおでこを触って気持ち悪くなかったのかな?
なんだかすごく申し訳ない気持ちだったけど、アドルフ様は本当に気にされてないようだった。
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