あれこれ短編集

２００７クリスマス企画②

７

「ノーマン！なんやの、今のんは？
気持悪いなぁ…俺のイメージ壊れるやん。」

『海パンだったら、もと良かったのにな。』

「海パン？？
なんや、それ？」

『気にするな。
そんなことより、トレルとオルジェにはかまうな。
彼等は彼等であって彼等ではないのだからな。』

「あ～～っ！
そうやったな。
あ、そうや！ランディさんらに教えてあげな。」

『やめておけ。
それはおまえが関与すべき問題ではない。』

「でも……」

『おまえが話したくても、彼等はいやがりそうだな…』

ランディの方を見てみると、先程のマールの「ウィ～～」を見てしまったためか、マールと視線をあわせないように不自然に背を向けた。

『さぁ、向こうへ行こう。』

「もうっ！ノーマンのせいやで！
俺、絶対、変な人やと誤解されてるわ…ひどい話やなぁ…
…もう主要メンバーにはほとんど話も聞いたし、そろそろ俺もゆっくり料理でも食べよかな。」

『そうか、では、どこで食べる？』

「そうやなぁ…
あ、あれ？あれ、誰や？
大食いチャンピオンか何かか？」

ものすごい勢いで、テーブルの料理をむさぼる男をマールは発見した。

「こんばんわ～！」

「ここの料理は全部俺のもんだ！
食べたかったら、よそに行けよ！」

「いや、そうやなくて…
うわっ、すごいべっぴんさん！」

「何っ？おまえにはエレスが見えるのか？」

「エレス？
このべっぴんさんのことですか？」

「私は、べっぴんさんではない。
エレスチャルの精だ。」

「エレスチャル？精？」

『エレスチャルというのはパワーストーンと呼ばれる鉱物の一種だ。』

「…今度はパワーストーンの妖精か…
カッパやら悪魔やら天使やら死んだ人やら…
もう、俺、わけわからん！」

「何ブツブツ言ってるんだ？気持悪い奴だな。」

「あ～～～っっ！思い出した！
あんた、ジュリアンさんやな！
すっかり忘れとったけど、同じアホキャラやし、俺、ライバルになるんちゃうかて、ほんまは心配しとってん。」