あれこれ短編集

２００７クリスマス企画②

３

「君は…確か、マール君だったね。
Merry Christmas！今夜は来てくれてありがとう。」

「こちらこそ。
こんなものごっついパーティに呼んでもろて感激してます。」

「パーティは楽しんでくれているかな？
おぉ、そうだ、このローストチキン、良かったら食べてみてくれ。」

「どれどれ…？
……うわ～！これ、めっちゃうまいわっ！」 

「これは、リーズが作ったのだ。」

「レヴ様ったら…！そんなことおっしゃらなくて良いのに…
恥ずかしいです。」

「良いじゃないか、言ったって。
私は君のことを皆に自慢したくてたまらないのだよ。」

「え～、コホン！
おのろけはそのくらいにしてもろて…
レヴさんといえば…緑と石、完結どうもお疲れ様でした。
長いこと大変でしたねぇ…」

「えっ？緑と石がどうしたって？」

「あ、あなたはサリーさん。」

「そうだけど、あんたはだれなんだい？」

「俺は、マールてゆうもんです。
ファンタパルヴィルに住んでて、最近はRAINBOW☆PROJECTで活躍中の…」

「ふ～ん。」

「ふ～んて…それだけですか？」

「他になにがあるってのさ？」

「……いや、別にありませんけど…
えっと、何の話やったかなぁ？
あ、そうや、緑と石お疲れ様でしたってとこでしたね。」

「それがそうもいかないのだ。」

「え？それはどういうことなんです？」

「あれは…まだ続くということだ。」

「えっ？相当長いけどまだ続くんですか？」

「なんだよ、何か文句があるのかい？」

「いや、そういうわけでは…
あ、そういうたら今日はヴェールさんは？」

「ヴェールは、子守りで来れなかったんだよ。」

「子守り？！あ、そうゆーたらヴェールさんはお子さんが出来はったんですねぇ…
っていうか、ヴェールさん、ほんま、いろいろ大変でしたよねぇ…
そういうたら、まわりはみんな結婚してしもて、サリーさんは焦ったりしてはりませんか？」

「あんた、なんかイラつくことばっかり言うんだね。
あたしだって、結婚を考えてる人くらいいるんだよ！」

「え？誰？誰？」

「ばーか、あんたになんか教えないよ！」

「それは初耳だな。私もぜひ知りたいものだが…誰なんだ？」

「あんたにも教えないよ！」

「サリーさん、どなたなんですか？」

「え～っ…あんたも聞きたいのかい？
じゃ…あ、レヴにはまだ言っちゃいけないよ！」

サリーは小さな声でリーズに耳打ちした。