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2007クリスマス企画②

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「あ、あそこ…なんか、ものごっつい人だかりやで。
何なんやろ?
今度は、ちょっとあそこ見てくるわな。」

そこに集まっているのは貴族とおぼしき女性達がほとんどだった。
みな、煌びやかなドレスを身にまとい、色とりどりの宝石で首元や指を飾りたてていた。
マールは前に行こうとするが、なかなか進めない。
背伸びをしてみるとやっと人だかりの源が見えた。

「あ、双子や!!ノワールさんとブルーさんやわ。
すんません、ちょっと通して下さい!」

「待て!どこへ行くつもりだ?」

「どこて……ちょっと、ノワールさんらにインタビューを…」

「ノワールにだと…
ふっ…ノワールが君のような男を相手にすると思っているのか…」

「……あんた、だれなん?」

「私か…私はジェロームという者だ…」

「ジェロームて……えっ!?ジェロームゆーたら、ノワールさんの…」

「なんだ…私とノワールのことを知っているのか…
ならば、よけいにわかるだろう…
彼が君のことなど相手にしないということが…」

「相手て…なんか意味が違うような気がするで。
ってゆーか、ジェロームさん、あんた、確か死んだんちゃうんか!?」

「そんなことがどうしたというのだ。
私はノワールを誰にも渡しはしない!
彼は永遠に私のものだ!」

『マール、そういえば、ノワールとブルーもすでに消滅していたんじゃなかったか?』

(ほんまや、あかん!
ここはなんか危険な香りがするわ…違うとこ行こ!)

マールはそそくさとその場を離れた。
ジェロームは、熱い眼差しでノワールをみつめ微笑んでいる。



(あぁ、怖かった…
そやけど、ジェロームさんも純愛ゆーたら純愛やなぁ…
死んでもまだあんな調子やねんもんなぁ…)

ジェロームのことを考えしんみりするマールの視界に、この屋敷の主の姿が飛びこんできた。

「あ!レヴさんや!
レヴさ~ん!それにリーズさん!」

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