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喋るネコ
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「あの日、僕はいつもと同じように畑で遊んでて……
そしたら、魔女が近寄って来て、ロザリオをくれたんだ。」
悪いけど、それじゃあ全然わからないんだけど……
「……アレク…もう一度じっくり考えてみて。」
「じっくり……?」
アレクは、再び目を閉じた。
こういうのって、僕や家族の仕草から覚えたのかなぁ…?
本当に不思議な猫だ。
そして、しばらくすると、アレクは目を閉じたまま、ゆっくりと話し始めた。
「あの日……僕が畑で遊んでたら、魔女が箒に乗って飛んで来たんだ。
面白そうだったから、魔女の所に走っていったら、その魔女は僕を見てなんだか驚いたような顔をした。
そして、僕の頭をなでて、元気そうで良かったとか、大きな家で飼われてるなら心配ないとか、あの時は8匹も生まれたからもらい手がなかったんだとか…なんかそんなことをぶつぶつ言って…
『おまえに良いものをやろう』って言いながら、このロザリオをくれたんだ。
このロザリオはハロウィンの時にひとつだけ願い事を叶えてくれるって。
それと、願い事を叶える時に言う呪文と、かけた願いを解く呪文を教えてくれた。」
「な、なんだって!?そ、それじゃあ……」
思わず口から飛び出そうになった言葉を、僕は慌てて飲み込んだ。
アレクは全然気付いてないみたいだけど……
それじゃあ、アレクは魔女が捨てた猫だったっていうのか…!?
もらい手がみつからなくて、うちの畑にアレクを捨てて……
その罪滅ぼしに、ロザリオをアレクに渡したって…そういうことだったのか??
そしたら、魔女が近寄って来て、ロザリオをくれたんだ。」
悪いけど、それじゃあ全然わからないんだけど……
「……アレク…もう一度じっくり考えてみて。」
「じっくり……?」
アレクは、再び目を閉じた。
こういうのって、僕や家族の仕草から覚えたのかなぁ…?
本当に不思議な猫だ。
そして、しばらくすると、アレクは目を閉じたまま、ゆっくりと話し始めた。
「あの日……僕が畑で遊んでたら、魔女が箒に乗って飛んで来たんだ。
面白そうだったから、魔女の所に走っていったら、その魔女は僕を見てなんだか驚いたような顔をした。
そして、僕の頭をなでて、元気そうで良かったとか、大きな家で飼われてるなら心配ないとか、あの時は8匹も生まれたからもらい手がなかったんだとか…なんかそんなことをぶつぶつ言って…
『おまえに良いものをやろう』って言いながら、このロザリオをくれたんだ。
このロザリオはハロウィンの時にひとつだけ願い事を叶えてくれるって。
それと、願い事を叶える時に言う呪文と、かけた願いを解く呪文を教えてくれた。」
「な、なんだって!?そ、それじゃあ……」
思わず口から飛び出そうになった言葉を、僕は慌てて飲み込んだ。
アレクは全然気付いてないみたいだけど……
それじゃあ、アレクは魔女が捨てた猫だったっていうのか…!?
もらい手がみつからなくて、うちの畑にアレクを捨てて……
その罪滅ぼしに、ロザリオをアレクに渡したって…そういうことだったのか??
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