あれこれ短編集

ルカ(聖夜月ルカ)

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僕の大切な黒猫

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「まぁ、マイケル!
本当に戻って来たのね!」

「うん、母さん、今まで心配かけてごめん。
明日からは真面目に働くから。」

「働くって……おまえ、こっちに戻って来るのか?」

「あぁ、もちろんだよ。
父さん、本当にすまなかった。
俺、心を入れ替えてやり直すから、農業のこと、しっかり教えてくれよな!」

兄さんの言葉に、両親は驚いていたけれど、でも、すぐにとても嬉しそうな顔で微笑んだ。



その晩はひさしぶりに四人で食卓を囲んで、にぎやかにハロウィンの夜を迎えた。
父さんは、ぶつぶつと兄さんに小言を言ってはいたけれど、顔はそれとは裏腹ににこにこしてた。
これから、僕達家族は、前よりもずっと良い関係になれそうだ。



ただ、いなくなった黒猫アレクのことを父さんは酷く心配していて……
僕達は総出で、毎日、どこにもいるはずのないアレクを探しに行かされた。



結局、父さんにアレクのことを諦めさせるのには、何ヶ月もかかった……



~fin 
 
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