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僕の大切な黒猫
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「ふみゅー……」
黒猫の兄さんが、僕を見上げ心細い声で鳴いた。
「……心配してくれてるの?
大丈夫だよ、兄さん。
それに、これでなんとか時間稼ぎが出来るはずだ。
僕に少し考えがあるんだ。
それでなんとか一年を乗りきろう!」
兄さんは僕をみつめたまま、小さく頷いた。
その様子はとても弱々しくて、僕はふと子供の頃を思い出した。
(そういえば、小さい頃の兄さんはけっこう弱虫で、近所の悪ガキによく泣かされてたっけ。
兄さんはあの頃、身体が弱かったから……
そして、その度に一つ違いの僕が敵討ちに行って……あの頃の僕はいつも兄さんを守ることばかり考えてたっけ……)
その後、兄さんの身体もだんだんと元気になって、そしたらだんだんと態度もでかくなってきて……
最近は、都会に出られないからって、今までで最高に悪い態度を取っていた。
だけど、今、僕の目の前にいる黒猫になった兄さんは子供の頃の兄さんみたいだ。
「兄さん……本当にごめんね。」
僕は黒猫の兄さんを抱きしめた。
……小さいけれど、とても温かい。
そうだ…!僕はまた小さい頃の僕に戻って、兄さんを守るんだ!
「兄さん…今日はいろいろあったから疲れただろう?
朝までしばらく寝ようよ。」
父さん達が起きる前に、畑に行ってロザリオをみつけなければ……!
僕と兄さんは、久し振りに並んで眠った。
神経が高ぶって、とても眠れなかったけれど……
「ふみゅー……」
黒猫の兄さんが、僕を見上げ心細い声で鳴いた。
「……心配してくれてるの?
大丈夫だよ、兄さん。
それに、これでなんとか時間稼ぎが出来るはずだ。
僕に少し考えがあるんだ。
それでなんとか一年を乗りきろう!」
兄さんは僕をみつめたまま、小さく頷いた。
その様子はとても弱々しくて、僕はふと子供の頃を思い出した。
(そういえば、小さい頃の兄さんはけっこう弱虫で、近所の悪ガキによく泣かされてたっけ。
兄さんはあの頃、身体が弱かったから……
そして、その度に一つ違いの僕が敵討ちに行って……あの頃の僕はいつも兄さんを守ることばかり考えてたっけ……)
その後、兄さんの身体もだんだんと元気になって、そしたらだんだんと態度もでかくなってきて……
最近は、都会に出られないからって、今までで最高に悪い態度を取っていた。
だけど、今、僕の目の前にいる黒猫になった兄さんは子供の頃の兄さんみたいだ。
「兄さん……本当にごめんね。」
僕は黒猫の兄さんを抱きしめた。
……小さいけれど、とても温かい。
そうだ…!僕はまた小さい頃の僕に戻って、兄さんを守るんだ!
「兄さん…今日はいろいろあったから疲れただろう?
朝までしばらく寝ようよ。」
父さん達が起きる前に、畑に行ってロザリオをみつけなければ……!
僕と兄さんは、久し振りに並んで眠った。
神経が高ぶって、とても眠れなかったけれど……
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