113 / 177
accident
10
しおりを挟む
考えれば考える程、頭は混乱するばかり。
あぁ、私って本当に非力だな。
出来ることも少ないけど、アドバイスすら思いつかない。
こんなんで良く占い師になろうなんて考えたもんだと、我ながら呆れる。
那月さんも最近はどこか落ち着かない様子だ。
きっと、優紀さんのことが気になってるんだと思う。
それから、またしばらくした頃、那月さんが私の前に大きな封筒を差しだした。
「……これは?」
「見てみろ。」
「は、はい。」
中に入っていた書類一枚目には、『橘伶佳に関する報告書』と書いてあった。
那月さん、伶佳さんのことを調べたんだ!
そうわかったら、急に興奮して、頭に血が上って来るのを感じた。
私は調査報告書を食い入るように目を通した。
優紀さんの言った通りだった。
伶佳さんは、既婚者なのに浮気をしていた。
しかも、相手は伶佳さんが結婚前に付き合ってた人。
これはまずいよねぇ…
相手の人はまだ独身で、二人の付き合いが復活したのはここ一年程のことだと書いてあった。
「那月さん、これ…」
那月さんは深く頷く。
「優紀さんに、これをお見せになるつもりですか?」
「あぁ、そのつもりだ。
いつまでのもやもやしているよりも、現実をはっきりと突き付けてやった方が、早く解決する。」
その『解決』っていうのは、もちろん離婚ってことだよね?
確かにその方が良いのかもしれないけど、やっぱりドキドキしてしまう。
離婚ってことになったら、周りに与える影響もいろいろ出て来ると思うし…
あぁ、私って本当に非力だな。
出来ることも少ないけど、アドバイスすら思いつかない。
こんなんで良く占い師になろうなんて考えたもんだと、我ながら呆れる。
那月さんも最近はどこか落ち着かない様子だ。
きっと、優紀さんのことが気になってるんだと思う。
それから、またしばらくした頃、那月さんが私の前に大きな封筒を差しだした。
「……これは?」
「見てみろ。」
「は、はい。」
中に入っていた書類一枚目には、『橘伶佳に関する報告書』と書いてあった。
那月さん、伶佳さんのことを調べたんだ!
そうわかったら、急に興奮して、頭に血が上って来るのを感じた。
私は調査報告書を食い入るように目を通した。
優紀さんの言った通りだった。
伶佳さんは、既婚者なのに浮気をしていた。
しかも、相手は伶佳さんが結婚前に付き合ってた人。
これはまずいよねぇ…
相手の人はまだ独身で、二人の付き合いが復活したのはここ一年程のことだと書いてあった。
「那月さん、これ…」
那月さんは深く頷く。
「優紀さんに、これをお見せになるつもりですか?」
「あぁ、そのつもりだ。
いつまでのもやもやしているよりも、現実をはっきりと突き付けてやった方が、早く解決する。」
その『解決』っていうのは、もちろん離婚ってことだよね?
確かにその方が良いのかもしれないけど、やっぱりドキドキしてしまう。
離婚ってことになったら、周りに与える影響もいろいろ出て来ると思うし…
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる