343 / 351
side カンナ
1
しおりを挟む
*
その後、私達は、北のルーランを目指して旅を続けた。
ネイサンさんは腕が立つとはいえ、やっぱり心配だ。
だって、戦争みたいなことが起きたんだから…
特に、アルバートさんは、ネイサンさんが私の兄だと信じてるからか、すごく心配してくれている。
通り過ぎた各国の市街地は、やはりどこもそれほどの被害を受けてはいない。
それどころか、モルガーナの植民地みたいな状況から解放されたせいか、どこもたいそう活気がある。
国の基礎はあるとはいえ、独立して王様が変わるわけだから、何かと大変だろうけど、みんなはやる気に満ち溢れているみたいだ。
「このあたりまで来ると、ずいぶんと寒いですね。」
「そうだな。つまりはルーランに近付いているということだな。」
気が付けば、モルドに来てから、もう何か月かが過ぎていた。
当初心配してたような、戦に巻き込まれるんじゃないかっていうような危険がなかったのは良かったけれど、確かに治安の悪い地域はあった。
オスカーさんやイズルさんがいるから、命の危機を感じるようなことはなかったけれど、危うく盗難にあいそうになったことはあった。
こういうことも、今後は変わっていくのかな?
「アルバート様、あの山を越えたところがルーランです。」
イズルさんが、山を指さしてそう言った。
その後、私達は、北のルーランを目指して旅を続けた。
ネイサンさんは腕が立つとはいえ、やっぱり心配だ。
だって、戦争みたいなことが起きたんだから…
特に、アルバートさんは、ネイサンさんが私の兄だと信じてるからか、すごく心配してくれている。
通り過ぎた各国の市街地は、やはりどこもそれほどの被害を受けてはいない。
それどころか、モルガーナの植民地みたいな状況から解放されたせいか、どこもたいそう活気がある。
国の基礎はあるとはいえ、独立して王様が変わるわけだから、何かと大変だろうけど、みんなはやる気に満ち溢れているみたいだ。
「このあたりまで来ると、ずいぶんと寒いですね。」
「そうだな。つまりはルーランに近付いているということだな。」
気が付けば、モルドに来てから、もう何か月かが過ぎていた。
当初心配してたような、戦に巻き込まれるんじゃないかっていうような危険がなかったのは良かったけれど、確かに治安の悪い地域はあった。
オスカーさんやイズルさんがいるから、命の危機を感じるようなことはなかったけれど、危うく盗難にあいそうになったことはあった。
こういうことも、今後は変わっていくのかな?
「アルバート様、あの山を越えたところがルーランです。」
イズルさんが、山を指さしてそう言った。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます
おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」
そう書き残してエアリーはいなくなった……
緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。
そう思っていたのに。
エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて……
※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
愚かな側妃と言われたので、我慢することをやめます
天宮有
恋愛
私アリザは平民から側妃となり、国王ルグドに利用されていた。
王妃のシェムを愛しているルグドは、私を酷使する。
影で城の人達から「愚かな側妃」と蔑まれていることを知り、全てがどうでもよくなっていた。
私は我慢することをやめてルグドを助けず、愚かな側妃として生きます。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる