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side カンナ

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それから、シュリさんはアルバートさんをお城に連れて行くと言い出した。
 窓の外には、宿屋には不似合いな白馬の馬車が停まってた。



シュリさんが誘ってるのは、あくまでもアルバートさん。
 私には来てほしくないことは、その顔を見たらすぐにわかる。
 私だって、お城になんて行きたくない。



そんなわけで、シュリさんはいやだろうけど、とりあえず、私も一緒に馬車に乗り込み…キリルの城下町の宿屋でアルバートさんを待つことにした。



 「はぁ~……」

なんでだろ…
さっきから溜め息ばかりが出て来る。
やっぱり、昨日の疲れかな?
 昨夜は、トイレにも起きず、ただひたすら眠ってた。
 起きたのもいつもより遅かった。



いつも通りの時間に起きて、すぐに宿屋を経ってたら…
シュリさんに会うことはなかった。



つまりは、私のせいで、アルバートさんはシュリさんと会ったってことになる。
シュリさんは私に感謝すべきなのに、会って早々、寝癖が酷いなんて言うし。
まぁ、確かに寝ぐせは酷かったけど、それが何か?



あんなに綺麗で、しかも王女様だけど、だからと言って、失礼なことを言って良いとは限らないよね。
いくら私のすべてがシュリさんに負けてるとしても、あの言い草はない。
それに、アルバートさんのこと、アルビーだなんて…
いかにも私はアルバートさんと親しいのよっていうアピール?



 苛々するのは、あんなことを言われたから…
うん、それ以外に理由はない。



そう思う反面…私にはなんとなくわかっていた。
 苛々してしまう本当の理由を。
だけど、それを認めるのはいやだ!絶対に。
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