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side カンナ

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やっぱり良いな、アルバートさんって…
美しいものをただ素直に美しいと感じられるなんて。
しかも、子供なのに、自分の間違いに気付くことが出来るなんて…



「アルバートさん…僕も頑張ります!」

そんな言葉が口をついて出て来た。
きっと、アルバートさんは体の弱かった昔の自分と私を重ねて見てるんだ。
 私は今、男のふりをしてるから、私のことをもっと強い男にしようと思ってくれてるんだろうね。
そんな気持ちが伝わって来たから、私も素直になれたんだ。



もしも、元の世界に戻れないのなら…
確かに体力は必要だと思う。
ここには、私の世界みたいに電車や飛行機や車はない。
どこかに行こうと思ったら、せいぜい馬車か馬くらいのもの。
お金がなかったら、徒歩で行く人もいると思う。



そんな世界に住んでるにしては、私は体力がなさすぎる。
でも…複雑な心境だ。
 元の世界に戻ることを諦めるのは辛い。



だって、私は元の世界に戻る努力をまだなにもしてないもの。
やるだけのことをやって、それでもダメだったら諦めも付くかもしれないけれど、今のままじゃ、絶対いやだ。
 家族だって、私の帰りを待っている。



でも、体力作りは頑張るよ。
 今まで以上に…
その気持ちは本気だよ。
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