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 「王妃…魔法の力はどうすれば…」

 「陛下…何をおっしゃっておられるのです。
この子の中の魔法の力が開花するのには、数年かかります。」

 「なんと!
そんなにかかるのか!?」

 「はい、そうです。
 私のいた世界では、その子が7歳の時に魔力が開花したといいます。
そして、その子が大人になり、妻を娶り、ふたりの間には魔力を持つ子が生まれました。
そして、その子がまた大人になり子を授かり…
その繰り返しで、今は我が国には数百人の魔女がおります。」

 「そうか……」

それほどの時がかかるとは思ってもみなかった。
しかし、少なくとも7年辛抱すれば、余はファーリンドを手に入れられるのだ。
 余が逝った後も、余は魔法の力を復活させ、ファーリンドを手に入れた王だと伝えられる。
わが国には、オズワルドの子孫が…魔力を持つ者が増え、モルガーナは栄華は極めることになる。
その様子をこの目で見られないのは残念だが、余は魔力復活の礎を築いたということで後世に名を残すことになろう。
 人は永遠に生きることは出来ない。
そんなことはわかっている。
だからこそ、余はそれだけで満足だ。



 生きてるうちにやれることだけをすれば良いのだ。

 
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