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side カンナ

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「なんだって!?奇遇だな。俺もオルリアンの出身だ。
オルリアンのどこなんだ?」



えーーっ!
 『オルリアン』しか知らないんですけど~!
どう言えば良いの??



 「えっと…そ、その…
あーー!じょ、城下町です!」

 「へぇ、都会っ子なんだな。
 俺は南のトルス出身だ。」

 「そ、そうなんですね。い、良いところですね。」

 「お、トルスに来たことがあるのか?」

 「え?い、いえ…話に聞いたことがあるだけです。」

 「トルスには、良い薬があるからな。
いろんなところから、薬を求めて買いに来る人達がいるんだぜ。」

 「そ、そうですね。私もその話は聞いたことがあります。」

 私はそんな嘘を吐き、見えるはずもないのに、必死で愛想笑いを浮かべた。



 「あ、俺はジョシュ…じゃない、ジョ…ジョナサンって言うんだ。
 実は、明日の船で、ファーリンドに帰るんだ。」

 「えっ!?僕も、明日の船でファーリンドに帰るんです。」

 「本当なのか!?」

 「は、はい。」

 私がそう答えると、なぜだかジョナサンさんは、黙り込んでしまった。

 
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