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 「陛下、アンジェラ様とジョシュア様が到着されました。」

 「通せ。」



 扉が開かれ、美しく着飾ったアンジェラとジョシュアがおずおずと部屋に入って来て、小さく足を引き、ドレスの端をつまんで古風なお辞儀をした。
アンジェラという女、会う度に美しくなっていく…



先日、アンジェラの使者より、余との謁見の申し出があった。
わざわざ謁見を求めるのに、考えられることはただひとつ…
余は、すぐに返事をした。



 「陛下、この度は拝謁の栄誉を賜り、恐悦至極に存じます。」

 「そう堅苦しい挨拶はいらぬ。
 楽にせよ。」

 「ありがとうございます。」

 「二人共、息災のようで安心した。
 今日はなにやら余に報告したいことがあると聞いたが…」

 「はい、陛下…
実は、私……懐妊いたしました。」

 「なんと…!」

 予想通りのことではあったが、それでも体が震えるような衝撃を受けた。
ついに…ついに、余の夢が叶うのだ。
いや、それにはまだ少し時間はかかろうが、だが、夢への第一歩を踏み出したことは間違いない。



 「それはめでたい。
 早速、今夜にでも祝いの宴を催そう。」

 余がそう言うと、アンジェラは優雅に微笑んだ。
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