103 / 351
side ジョシュア
2
しおりを挟む
「明日、城へ向かいます。」
「えっ!?城へ?
そんな…勝手に城に行ったりして良いのか?」
「勝手にじゃないわ。
すでに、使者を向かわせて、今日、返事が来たのよ。」
「そうなのか。でも、どうして城に行くんだ?」
「……王様にご報告に行くのよ。」
アンジェラは、夢見るような甘い口調でそう言った。
「でも……報告って、何を?」
「……子供が出来たことを、よ。」
「えっ!?」
(子供…?)
子供って…一体、誰に出来たっていうんだ?
アンジェラか?
でも、それだったら誰の子なんだ?
俺達は、寝室を共にしているけれど、ただそれだけのことだ。
俺とアンジェラは、子供が出来るようなことは一度もしていない。
だったら……
まさか、マクソンか!?
アンジェラが一番仲良くしてるって言ったら、マクソンじゃないか?
あいつとの子が出来たから、俺と別れるって言うつもりなのか?
俺は、すっかり混乱してしまった。
そんな俺を見て、アンジェラは静かに微笑む。
「私たちの間に子供が出来たことを知れば、王様はきっとお喜びになられるわ。」
「わ、私達だって!?
そんなわけがないだろう。
俺達の間には何も…」
アンジェラのしなやかな手が、俺の頬を打った。
「えっ!?城へ?
そんな…勝手に城に行ったりして良いのか?」
「勝手にじゃないわ。
すでに、使者を向かわせて、今日、返事が来たのよ。」
「そうなのか。でも、どうして城に行くんだ?」
「……王様にご報告に行くのよ。」
アンジェラは、夢見るような甘い口調でそう言った。
「でも……報告って、何を?」
「……子供が出来たことを、よ。」
「えっ!?」
(子供…?)
子供って…一体、誰に出来たっていうんだ?
アンジェラか?
でも、それだったら誰の子なんだ?
俺達は、寝室を共にしているけれど、ただそれだけのことだ。
俺とアンジェラは、子供が出来るようなことは一度もしていない。
だったら……
まさか、マクソンか!?
アンジェラが一番仲良くしてるって言ったら、マクソンじゃないか?
あいつとの子が出来たから、俺と別れるって言うつもりなのか?
俺は、すっかり混乱してしまった。
そんな俺を見て、アンジェラは静かに微笑む。
「私たちの間に子供が出来たことを知れば、王様はきっとお喜びになられるわ。」
「わ、私達だって!?
そんなわけがないだろう。
俺達の間には何も…」
アンジェラのしなやかな手が、俺の頬を打った。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます
おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」
そう書き残してエアリーはいなくなった……
緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。
そう思っていたのに。
エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて……
※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】選ばれなかった王女は、手紙を残して消えることにした。
曽根原ツタ
恋愛
「お姉様、私はヴィンス様と愛し合っているの。だから邪魔者は――消えてくれない?」
「分かったわ」
「えっ……」
男が生まれない王家の第一王女ノルティマは、次の女王になるべく全てを犠牲にして教育を受けていた。
毎日奴隷のように働かされた挙句、将来王配として彼女を支えるはずだった婚約者ヴィンスは──妹と想いあっていた。
裏切りを知ったノルティマは、手紙を残して王宮を去ることに。
何もかも諦めて、崖から湖に飛び降りたとき──救いの手を差し伸べる男が現れて……?
★小説家になろう様で先行更新中
私が愛する王子様は、幼馴染を側妃に迎えるそうです
こことっと
恋愛
それは奇跡のような告白でした。
まさか王子様が、社交会から逃げ出した私を探しだし妃に選んでくれたのです。
幸せな結婚生活を迎え3年、私は幸せなのに不安から逃れられずにいました。
「子供が欲しいの」
「ごめんね。 もう少しだけ待って。 今は仕事が凄く楽しいんだ」
それから間もなく……彼は、彼の幼馴染を側妃に迎えると告げたのです。
初耳なのですが…、本当ですか?
あおくん
恋愛
侯爵令嬢の次女として、父親の仕事を手伝ったり、邸の管理をしたりと忙しくしているアニーに公爵家から婚約の申し込みが来た!
でも実際に公爵家に訪れると、異世界から来たという少女が婚約者の隣に立っていて…。
五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
何を間違った?【完結済】
maruko
恋愛
私は長年の婚約者に婚約破棄を言い渡す。
彼女とは1年前から連絡が途絶えてしまっていた。
今真実を聞いて⋯⋯。
愚かな私の後悔の話
※作者の妄想の産物です
他サイトでも投稿しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる