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side カンナ

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しかし、部屋の外も真っ暗な闇だった。
そういえば、今までどこにもスイッチのようなものがなかった。
きっと、どこかに照明のスイッチがあるはず…



そう思って注意深く壁を触っていたけれど、どこにもそんなものはなかった。
さっきの部屋の外は、廊下のようだった。
それもけっこう長い。



やっぱりおかしい。
あの劇場に、こんな長い廊下があっただろうか?
そもそも誰もいないし、何の音もしないのがおかしい。



その時…私の脳裏に怖ろしい想像が浮かんだ。
もしかして、私は死んでしまったんじゃないかって…



詳しいことはわからないけれど、クローゼットのあたりでトラブルがあったのは間違いない。
だから、もしかして、あの時、なんらかのアクシデントが起きて…
私はそれで酷い怪我を負い…



(そうだ…今、私は生死の境を彷徨っているのかも…!)



 何かのテレビで見たことがある。
 死にかけて、なんとか死なずに生き返った人の体験談では、暗いトンネルの中にいて、光の方に歩いて行ったら、目が覚めて生き返ったとか…



じゃあ、なんとか光を探さないと!
 私はまだ若いし、やっと女優としてデビューしかけたところなんだから、死んでたまるもんですか!



 (絶対に生き返ってやるわ!)



 心に強い意志が芽生えたことで、胸に渦巻く不安が払拭された。
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