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涙する二人

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 「ディオニシス様が私をお訪ねになるとは…どうかされましたか?」

リガスは、三人の訪問に驚いた様子だった。



 「ちょっと相談があってね…」

 「相談…でございますか?」

ダニエルは、深く頷いた。
テーブルをはさんで、三人はリガスと向かい合わせに座った。



 「リガスさん…まずは僕の話を聞いていただけますか?」

 「はい。」

ダニエルは、あの日…ロージックに送られた日のことを話した。
マウリッツも知っていることを付け加えながら…



「な、なんですと!では、やはりネストル様が!」

リガスの唇が、わなわなと震えていた。
ダニエルはゆっくりと頷く。



 「僕は、あの時、意識は朦朧としていたけれど、ネストルにお茶を飲まされるまではなんともなかった。
それに、ネストルの言葉もしっかりと覚えてる…『リンガーは私が守って行く。心配はいらん』って、そんなことを言っていた。」

 「な、なんということを…!」

リガスはその話を聞き、顔の色を失う程、酷く動揺していた。



 「リガスさん、それだけじゃない。
ディオが生きていようが死んでいようが、心臓にナイフを突き立て、広場に転がすように言われたトレジャーハンターがいるんだ。」

 「なんですと!!」

リガスは目を大きく見開き、マウリッツをじっとみつめた。
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