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「本当に寒いなここは…
リガスさんはまだかなぁ…」

 「もうじき来て下さるさ。
ダニエル…寒くはないか?」

 「はい、大丈夫です。」

のろしをあげてからしばらくの時が流れた。
 四人は、リガスの到着をいまかいまかと待ち続けていた。



 「あれが、ロージックとリンガーの結界なんですね。」

スピロスは、向かい風を受けながら、結界の傍に歩き出した。



 「おいおい、スピロス、あんまり近付くなよ。」

 「わかってますよ。危険な程、傍には近付きませんよ。」

その時、結界の向こう側に、ぼんやりとした数人のシルエットが浮かびあがっだ。



 「リガスさんだ!
さぁ、アレク、ウォルト…後は頼んだぞ!」

 「任せとけ!」

 袖をまくり上げ、微笑むアレクとは裏腹に、ウォルトは結界の向こう側を真剣な顔つきでみつめていた。



 「……違う。あれはリガス様ではない。
あれは……」

ウォルトの声に、ダニエルやマウリッツも目を凝らして結界の向こう側をみつめた。



 「あ、あれは……!」



その時だった。
 男達のすぐ傍に、数名の魔導師が現れたのだ!



ウォルトは、咄嗟にダニエルの腕を取り、その場から掻き消えた。



 「スピロス!」

 「あっ!」

スピロスのすぐ隣に、魔導師らしき男が現れた。



 「逃げて下さい!!」

スピロスの厳しい声が飛んだ。
アレクは一瞬戸惑った表情を浮かべたが、マウリッツの腕を掴んでその場から姿を消した。
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