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再会

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 「あそこが船着き場だ。」

 「やっと着いたか…」

 「そうだな、あと四~五時間程で着く。」

 「な、なんだって!まだそんなにかかるのか!」

キーファがうなずくと、アレクは大袈裟に頭を抱えた。



アレク達の長い旅も、ようやく終わりに近づいていた。
いくつもの町を通り過ぎ、彼らはやっとラルフィンの近くの船着き場に辿り着いた。



 「わかってるな?くれぐれも……」

 「キーファ、俺達は馬鹿じゃないんだ。
そう何度も言われなくても目立つようなことはしない。」

そういうアレクに、ウォルトも頷いた。



 「よし、それじゃあ、行こうか。」

キーファは意気揚々と船着き場への道を歩き始めた。



 「ラーフィンがここまで辺鄙なところだとは、考えてもみなかった。」

 「この三~四日は景色が全然変わらなかったもんな。
 山と川と畑ばっかりだった。」

 「これじゃあ、観光客が滅多に来ないっていうのも納得だな。
しかも、これから船で四~五時間って…勘弁してくれよ。」

キーファから少し離れた後ろで、男達はひそひそと愚痴を言いあった。



 「早く来いよ~!」

 「あぁ、わかった!」

キーファに促され、男達はくだらないおしゃべりをやめて、足早に彼の後を追った。



 「あれ!?キーファ…キーファじゃないか!」

 「おぉ、ロイド…おまえ、船着き場で働いてるのか?」

 「あぁ、今週からな。
だけど、どうしたんだ?
つい先日、ここを出て行ったばかりだろう?」

 「え…あ、あぁ……
ロージックで知り合った友達が、ラーフィンに行ってみたいっていうもんだから。」

アレク達は、キーファの友達らしき青年に、笑顔で手を振った。



 「へぇ…こんな何もない所にねぇ……」

 「都会の者は変わってるんだよ。」

 「そうか…あ、そういえば、リアナはどうしたんだ?」

 「あいつなら町で働いてる。」

 「もう仕事がみつかったのか、さすがだな。
リアナは気が利いてるから、都会に行っても雇ってもらえるだろうって思ってたよ。」

 「まぁな……」

キーファはどこか照れくさそうに微笑んだ。

 
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