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予期せぬ出来事
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「よう、兄ちゃん達、良かったら一緒に飲まないか?」
他愛ない話をしながら、酒を飲んでいた二人の元に、体格の良い二人の男が現れた。
アレクは、マックスに向かって小さな目配せを送った。
「席なら、あっちにも空いた所があるぜ。」
「つれないことを言うなよ。
酒は大勢で飲む方がうまいじゃないか。
今日は、カードでちょっと儲けたから、俺がおごるぜ。」
「そうか、それなら良いぜ。」
男達は、愛想の良い笑みを浮かべ、二人の席に合流した。
「あんたら、この町の者なのか?」
「いや、旅の者だ。
俺達は、お互い、家族もいないし、一所にいるのが苦手な風来坊だ。
この先の町で知り合って、ここまで一緒に来たんだ。」
「家族がいない…?
そりゃあ、身軽で良いな。
ところで、この先に綺麗な姉ちゃん達のいる店があるんだが、そっちで飲みなおさないか?」
「そういう店は高いんじゃないのか?」
「だから、飲み代は俺がもつって言ってるだろ?」
「それなら、マックス…連れて行ってもらったらどうだ?
綺麗なお姉ちゃんには会ってみたいが、さっきからどうにも眠くてな…」
「あんたは酒には本当に弱いからな。
じゃあ、俺…ちょっと行って来るよ。」
マックスと男達は、一緒に店を出て行った。
アレクも店を出て、三人の後をこっそりとつけていく。
「アレク…!」
アレクは路地から現れたレイリーに頷いてみせた。
「意外と早かったな。
あいつらに間違いないのか?」
「あぁ、おそらく、な…」
マックスを連れた二人の男は、繁華街を抜け、どんどん人通りの少ない方へ歩いて行った。
「確かに…
こんな所に飲み屋があるとは思えないもんな。」
物陰に身を潜めながら、二人は、マックス達の姿を見守った。
「あ!」
唐突に、二人の視界から男達の姿が消え去った。
「よう、兄ちゃん達、良かったら一緒に飲まないか?」
他愛ない話をしながら、酒を飲んでいた二人の元に、体格の良い二人の男が現れた。
アレクは、マックスに向かって小さな目配せを送った。
「席なら、あっちにも空いた所があるぜ。」
「つれないことを言うなよ。
酒は大勢で飲む方がうまいじゃないか。
今日は、カードでちょっと儲けたから、俺がおごるぜ。」
「そうか、それなら良いぜ。」
男達は、愛想の良い笑みを浮かべ、二人の席に合流した。
「あんたら、この町の者なのか?」
「いや、旅の者だ。
俺達は、お互い、家族もいないし、一所にいるのが苦手な風来坊だ。
この先の町で知り合って、ここまで一緒に来たんだ。」
「家族がいない…?
そりゃあ、身軽で良いな。
ところで、この先に綺麗な姉ちゃん達のいる店があるんだが、そっちで飲みなおさないか?」
「そういう店は高いんじゃないのか?」
「だから、飲み代は俺がもつって言ってるだろ?」
「それなら、マックス…連れて行ってもらったらどうだ?
綺麗なお姉ちゃんには会ってみたいが、さっきからどうにも眠くてな…」
「あんたは酒には本当に弱いからな。
じゃあ、俺…ちょっと行って来るよ。」
マックスと男達は、一緒に店を出て行った。
アレクも店を出て、三人の後をこっそりとつけていく。
「アレク…!」
アレクは路地から現れたレイリーに頷いてみせた。
「意外と早かったな。
あいつらに間違いないのか?」
「あぁ、おそらく、な…」
マックスを連れた二人の男は、繁華街を抜け、どんどん人通りの少ない方へ歩いて行った。
「確かに…
こんな所に飲み屋があるとは思えないもんな。」
物陰に身を潜めながら、二人は、マックス達の姿を見守った。
「あ!」
唐突に、二人の視界から男達の姿が消え去った。
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