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予期せぬ出来事

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 「マックス、どこだー!
 近くにいるのか?
マーックス!」

 「アレクーーー!
ここだぁーーー!」



 声を張り上げ、名前を呼んだアレクに、マックスも負けじと声を張り上げ手を振った。



 「視認出来るとはいえ、やっぱり思ったよりも離れてるな。
 第一、こんな場所だからすぐに見つかったが、これが街中だと難しいぞ。」

マックスの傍にジャンプしたアレクが、眉をひそめ渋い顔で呟いた。



 「確かにそうだな。
 奴らのアジトが街中にあるとは思えないが、山ん中とかだったら探すのは難しいかもしれないな。
しかも、決行は夜だし、今みたいに大声で名を呼ぶことも出来ないんだもんな。」

 「そういうことだ。
だが、すぐ近くではないにしろ、声をかければすぐにみつかる程度の距離には飛べた。
これはすごいことだと思わないか?
 確実に近くにはいるわけだから、おまえよりも結界を探すのがてっとり早いかもしれないな。
とにかく、もう何度か試してみよう。
 繰り返すうちに、少しくらいは距離が縮まるかもしれない。
じゃ、もう一度飛んでくれ。」

 「わかったよ。」



マックスが姿を消すと、アレクは目を閉じマックスのことを頭に思い浮かべながら彼の後を追った。




 *




 「これがどうやら限界のようだな。」

 「そうだな。
 最初よりは多少距離は縮まったが、これ以上は無理じゃないか?
さっきから何度やっても縮まった様子はない。」

 「まぁ、少し近付いただけでもめっけもんだ。
 収穫はあったってもんだな。
 短いジャンプだとはいえこれ以上やると疲れも出るだろうし、レイリーとの待ち合わせの時間も迫ってる。
このくらいにしておこう。
……マックス、いよいよ、本番だ。
くれぐれも正体無くす程は飲むなよ!」

 「そんなこと、言われなくてもわかってるって。
さ、じゃあ、早速行こうぜ!」

マックスはそう言うと人懐っこい笑みを浮かべ、アレクの肩を力強く叩いた。
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