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復讐の連鎖

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「それで、トレル…これから、どうするつもりだ?
 何かプランはあるのか?」

 「残念ながら具体的なものはない…
だが、オルジェスがエルスールのための復讐を諦めていないことは間違いない。
ランディの家族、俺、リュタン…次に奴が狙うとしたら誰だと思う?」

トレルのその問いに、二人は答えをみつけられなかった。
 部屋には重苦しい沈黙が広がった。



 「……正直言ってわからないな。
 考えられるとすれば、スィーク・レノのリュタンの王かとも思ったが…
あそこへは行けないんだろう?
そういえば、アズラエル…王様と連絡を取る方法はあったのか?」

 沈黙を破ったのはランディだった。



 「いや、とてもそんな話をする雰囲気ではなかったのでな。」

 「そりゃそうだな…」

ランディは、そう呟き何度も頷く。



 「こうなると、今の所、手掛かりとなるとすればリュタンの村だけか…」

 「手掛かりとなるかどうか…もう少し早くにわかってれば、すぐに追いかけることも出来たのだがな…」

 「アズラエル
…俺、とにかくティンガに謝りに行きたい。
 俺が謝ってどうなるわけでもないが、それでも謝りたいんだ!」

アズラエルは真剣な目を向けるランディをじっとみつめた。



 「……そうだな。
まだなにか見落としてることもあるかもしれん。
 行ってみるか…
 ……時にトレル、おまえは瞬間移動はもう出来るのか?」

 「瞬間移動?
 俺が?」

 自分を指差し、トレルはとぼけた顔で小首を傾げる。



 「そうか!トレルは悪魔になったから、いろんなことが出来るんだな!
そいつは便利だ!」

アズラエルは、ランディに向かい黙って首を振った。

 
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