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復讐の連鎖
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「アズラエル…じゃあ、もう一度ミューラントに会いに行ってみてはどうだ?」
「トレル、無茶を言うなよ。
あの場所は、次の星降りの時まで決して開くことはないのだぞ。」
「だけど…会うのは無理だとしても、何か連絡する手段くらいはあるんじゃないか?
リュタンから緊急の用があることだってあるだろうからな…
そうだ!ティンガなら何か知ってるんじゃないか?」
トレルの言葉にリンクが、慌てた様子で口を挟む。
「ちょっと待てよ。
まだその上級悪魔を殺した奴がルシファーがどうかもわからない…いや、奴が本当に復活したかどうかだってわからないんだぞ。
何ひとつ証拠だってないんだ。
今の所は、ただのアズラエルのカンだけなんだからな。
そんなことで、ミューラント様を疑うようなことは出来ないぞ。
そもそもミューラント様ってお方は…」
「よし!決めた!」
リンクの言葉を遮り、アズラエルが声を上げた。
「ありがとう、トレル。
君の言う通りだ。
ミューラントに確かめれば、私もこれほど悩む事はな
い。
食事がすんだら、早速、ティンガの所に行ってみるよ。」
「こらっ!アズラエル!
ボクの話を聞いてなかったのか!」
「おまえも、姪に出産祝いでも持って行ったらどうなんだ?」
アズラエルは、リンクの怒りを軽く受け流す。
「でも、リンク、このあたりじゃリュタンの産着を売ってる店はなさそうだぞ。」
そう言って、トレルは自分のジョークに笑った。
「おじさん、この際、おじさんは村に戻って下さいよ。
別におじさんがいても、アズラエルさんの役には立たないんですから。」
「それを言うならおまえの方だろ!」
つまらないことで喧嘩をする二人のリュタン達に、男達は大きな声で笑った。
彼らの表情から微笑みが消えるような出来事が待ち受けていること等、露ほども知らずに…
「トレル、無茶を言うなよ。
あの場所は、次の星降りの時まで決して開くことはないのだぞ。」
「だけど…会うのは無理だとしても、何か連絡する手段くらいはあるんじゃないか?
リュタンから緊急の用があることだってあるだろうからな…
そうだ!ティンガなら何か知ってるんじゃないか?」
トレルの言葉にリンクが、慌てた様子で口を挟む。
「ちょっと待てよ。
まだその上級悪魔を殺した奴がルシファーがどうかもわからない…いや、奴が本当に復活したかどうかだってわからないんだぞ。
何ひとつ証拠だってないんだ。
今の所は、ただのアズラエルのカンだけなんだからな。
そんなことで、ミューラント様を疑うようなことは出来ないぞ。
そもそもミューラント様ってお方は…」
「よし!決めた!」
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「ありがとう、トレル。
君の言う通りだ。
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い。
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「こらっ!アズラエル!
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別におじさんがいても、アズラエルさんの役には立たないんですから。」
「それを言うならおまえの方だろ!」
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