深淵に眠る十字架 The second

ルカ(聖夜月ルカ)

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ゲームの始まり

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「キャシー、あれから、何か変わった事はあったか?」

ランディは、夜が更けてからやっと家に戻った。
ランディの顔には疲労の色が色濃く現れていた。



「いいえ…何も変わったことはないわ。
あなたの方はどうだったの?」

ランディは力なく首を横に振る。



「そう……ランディ、何か食べる?」

「いや…良い。」

「食べなきゃ駄目よ。
いざという時に、倒れでもしたら大変よ。」

「俺なら大丈夫だ。
そんなことより、サマンサは…サマンサ!!」

リビングで話す二人の元へ、サマンサが不意に現れた。



「サマンサ、どうしたの?
お腹でもすいたの?」

「違うの…父さんに話があって…」

「そうか、さ、サマンサ、ここに座りなさい。
何か飲むか?
母さんはここにいて良いのか?」

ランディは、サマンサを自分の向かい側の長椅子に座らせ、サマンサはランディの言葉に黙って頷いた。



「父さん、ローリーはみつからなかったの?」

「あ…あぁ、そのことなら何も心配しなくて良い。
父さんが必ずみつけてやるからな。」

「……父さん…ローリーを連れ出したのは…多分、ルークだと思う…」

サマンサの呟きに、二人は言葉を失った。



「サマンサ…そんなことはないよ。
ルークは…」

しばらくの間を置いて、やっとそう言いかけたランディの言葉をサマンサが遮った。



「父さん…間違いないわ!
ローリーを連れ出したのは、きっとルークとオルジェスよ!」

サマンサの瞳から涙が溢れ、その声は上ずり、身体はぶるぶると異常に震えていた。



「サマンサ、大丈夫よ。
落ちついて。」

キャシーが気を利かせ、グラスに水を注いで手渡した。



「サマンサ…どうしてそう思うんだ?
ルークとオルジェスがローリーを連れ出しただなんて、どうして…」

「だって……
だって……」

サマンサの感情の高ぶりは酷いもので、嗚咽は激しさを増すばかりだった。



「サマンサ、今夜はもうおやすみ…
話はまた明日聞くから…」

ランディが、サマンサに手を差し伸べ立ちあがらせようとした時、サマンサが絶叫した。



「だって…私に酷い事をしたのは…ルークとオルジェスなんだもの!!」



サマンサの怖ろしい告白に、キャシーとランディは背中に冷たい汗が流れるのを感じた…

 
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