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ゲームの始まり

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「……そうか、よくやったな。」

廃屋に戻ったオルジェスとルークは、ベルナールに計画の成功を報告した。



「これで、ランディも自分が過去に犯した罪のことを少しは悔いるだろう。
良かったな、ルーク。」

ベルナールのそこ言葉を聞いても部屋の片隅でうずくまったまま身じろぎもしないルークとは裏腹に、オルジェスは興奮気味にその時の様子をベルナールに話して聞かせる。



「ベルナール…
俺、なんだかものすごく強くなれたような気がするんだ…
この分なら、トレルを殺るのも簡単だって気がして来た。
……泣き喚くサマンサの顔を見て最初は気の毒に思ったのに、それがいつの間にかとても面白いものに思えて来て…
俺……おかしいのかな…?」

「オルジェス…それはな、おまえの中の悪魔の血が目覚めかけている証拠だ。
エルスールはトレルには至って従順な女だったが、その反面、とても残酷な悪魔だったらしいぞ。
同類を殺す事もなんとも思わない悪魔だったと聞く。」

「母さんが……そうか…
冷酷な悪魔の母親と、悪魔以上に非道な父親の間に生まれたんじゃ、俺がこんな風になるのも当然ってことだな。
まぁ、良いさ。ここまで来たら、俺はとことん酷い奴になってやる!
悪魔でさえも俺の前では平伏すような最悪の悪魔にな…」

「頼もしいな…オルジェス。
おまえならきっとそうなれるさ…
さぁ、今夜はもう一仕事あるぞ…」

「もう一仕事?」

「そうだ…」

ベルナールはにっこりと微笑んだ。
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