創作ノート

ルカ(聖夜月ルカ)

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想像と現実

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小説を書くには『想像力』が必要不可欠ですね。
けれど、意外と、想像と現実は違うものだとふと思いました。
明日から5月です。
5月には母の命日があります。
だいぶ、昔に、母に話したことがあります。
確か、テレビを見てた時です。
家族の誰かが亡くなってしまった時、その人の部屋をどうするかという話です。
その時の私は、すぐに片付けると言いました。
亡くなった人の思い出みたいなものがずっとあったら、その間、ずっと悲しいから…と言ったように思います。
もちろん、それは本心でした。
ですが、実際はどうかというと、私は母の部屋を全く片付けませんでした。
十年以上もです。
引っ越しがなかったら、多分、今も片付けてないはずです。
母が亡くなったことはもちろん悲しかったし、部屋がそのままだと思い出すこともいろいろありましたが、母の記憶はどんなものも大切で、何も捨てたくなかったんです。
想像と現実って、こんなにも違うものなんだなと思いました。
たとえば、誰かの立場を想像する時、わかったつもりでも、きっと半分もわかってないんだという前提で考えます。
特に、他人の痛みや辛さは、わかったように思ってはいけないと思ってます。
私が思うものの何十倍も辛いことなのかもしれないと思います。
過酷な運命の登場人物の場合、そういうことを考えると、逆に悲しくなりすぎて深く書けないことがあります。
あまりに書きすぎても、胸が痛いお話になりますし、薄っぺらくなるのも良くない。
その匙加減がなかなか難しいですね。

2021/04/30
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