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本編

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「ジョセフィーヌ、まだ食べられないのかい?」

「ええ、なんだか胸のあたりが苦しくて…」

「割と長引いてるし、侍医に診てもらった方が良いんじゃないか?」

「大丈夫よ。じきによくなるわ。」



しかし、ジョセフィーヌの体調は少しも良くならないどころか、悪くなるばかりでした。



「どうやら血に問題があるようです。」

「血?どういうことだ。どうすれば治るんだ?」

「残念ながら、これは治すことは出来ません。
無理をせず、気力と体力を強くする薬を飲むしか…」

「そんな……」



ジョセフィーヌは、自分の身に起きた不幸な出来事に戸惑いました。
自分は歳を取らず、いついつまでも生き続けるものだと思っていましたが、そうではないことがわかったのですから。
それは、ジョセフィーヌにとって、嬉しいことでもあり、またとても怖いことでもありました。



当時、ミハエルは15歳、ソフィーは12歳、そしてロアンナはまだ6歳でした。



「ケイン、私、あとどのくらい生きられるのかしら?」

「ジョセフィーヌ、そんなこと考えちゃだめだよ。
頑張ればきっとまだまだ生きられるよ。」



ケインの言葉に、ジョセフィーヌは小さく微笑みました。
差し迫って来る死が、ジョセフィーヌは、怖くて仕方ありませんでした。
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