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本編

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それからさらに月日が流れました。
オリバーは亡くなり、息子のマキシムが王位に着きました。



ジョセフィーヌが昔お世話になった執事や侍女達も既に亡くなり、先日は、フランツとメイの乳母の訃報を耳にしました。



(周りの人達が皆、いなくなってしまう…)



ジョセフィーヌは酷く心を痛めました。
特に、オリバーの死が心に深く刺さりました。
小さい頃からずっと仲良しで、どんな時も一緒だったオリバー…
そのオリバーがもういないのです。



「ジョセフィーヌ、悲しいのはわかるけど、あまり悲しんでいたら、オリバーが天国に行けないよ。」

「はい、わかっています。
わかっているのですが、どうしても涙が止まらないのです。」

「ジョセフィーヌ…」

アベルは、ジョセフィーヌの肩を優しく叩きました。



「皆、死んでもその御霊はいつも君の傍にいるよ。
お父上やお母上、もちろんオリバーだって。
いつも君の傍で、君のことを見守っているよ。」

アベルにそう言われた時、ジョセフィーヌは思いました。
このアベルもまた遠くない未来に、旅立ってしまうのだ、と。
アベルの優しい微笑みに、ジョセフィーヌはさらに熱い涙を流しました。
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