Angel's Ring

ルカ(聖夜月ルカ)

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06 はじめて経験したこと

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それにしても、これからどうしたものか…

私は、木陰に腰を降ろし、気持ちを落ち着けてこれからのことを考えてみることにしました。
まず、人間の暮らしについて考えてみました。
人間は、家に住み、働いてお金を稼いで必要なものを手に入れます。
そうです。
私はとにかく住む家をなんとかしなければならないのです。
でも、家を借りるにせよ買うにせよ、お金がかかります。
私には一銭のお金もありません。
お金を稼ぐには仕事を探さねばなりません。
仕事とはいっても、人間になったばかりの私にどんな仕事が出来るっていうんでしょうか?

そんな不安はありましたが、とにかく、考えているだけでは何事も前には進みません。
こんな所にいてはだめだということだけはわかりました。
一刻も早く人間のたくさんいる場所に移動して、仕事を探さなくては…!

神様もどうせならもっと賑やかな町に降ろして下されば良いものを…



どっちが賑やかな町なのかわかりませんでしたが、私はとにかく歩き出しました。
先程転んで怪我をした所が少し痛みます。
でも、まぁ、この程度の怪我ではいくらなんでも死ぬことはないでしょう。
痛みをこらえてひたすら歩きましたが、なかなか賑やかな町には着きません。
そのうち、おなかのあたりがおかしな具合になってきました。
何なんでしょう?この感触は…
まさか、さっきの足の怪我からばい菌が入って病気になったなんてことはないでしょうね…

少し心配になりながら、私は歩き続けました。
すると、今度は足元がふわふわした感覚になってきたのです。
まっすぐ歩いてるつもりなのに、なんとなく横にそれてしまいます。
大変です!
私はやっぱり病気になってしまったようです。
そのうち、頭の中がぐるぐると回りだし、目の前が真っ暗になってしまいました。

私はこのまま人間として死んでしまうのでしょうか…
神様~~~!!
あんまりです~~!! 
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